『ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ』 二人の天才建築家の愛憎ドラマ

カテゴリー/ PARIS |投稿者/ Gouret&Traveller
2017年10月05日

『ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ』
2017年10月14日(土)Bunkamuraル・シネマ他にて全国順次公開

 

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『マン・オン・ザ・トレイン』などのメアリー・マクガキアン監督が、モダニズム華やかなりし時代に生きた二人の建築家、ル・コルビュジエとアイリーン・グレイの人生を映し出す。
ル・コルビュジエといえば、昨年、上野の国立西洋美術館が世界遺産に登録された近代建築の巨匠。一方、2009年に史上最高額の約2850万ドル(当時28億円相当)で落札された椅子「ドラゴン・チェア」など今も人気の家具をデザインしたインテリアデザイナーであり建築家のアイリーン・グレイ。2人の出会いは、1920年代、アイリーンのパートナーでもあった建築評論家のジャン・パドヴィッチを介してだった。ジャンはル・コルビュジエを評価し世に出した人物であり、アイリーン・グレイとは、ともに伝説のヴィラ「E.1027」を手がけていた。南仏、ロクブリュヌ=カップ=マルタンの海辺に立つ、「E1027」と名づけられた別荘は、長い間、「ル・コルビュジエの家」として知られていた。ル・コルビュジエが提唱してきた「近代建築の5原則」を具現化した完成度の高い傑作として名を馳せたが、実際に設計したのはアイリーン・グレイなのである。

 

 

 

 

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知り合った当初は惹かれあい互いの才能を認め合っていたル・コルビュジエとアイリーン・グレイの間には、次第に嫉妬が絡む確執が生まれる。印象的な冒頭シーンは、女性建築家の草分けだったアイリーン・グレイの当時の立ち位置を象徴する。海運王のアリストテレス・オナシスが「E.1027」を落札しかけたとき、ル・コルビュジエが裕福な友人に入札させ、アイリーン・グレイがデザインした家具を窓から投げ捨ててしまうのだ。長い間、忘れ去られていたアイリーン・グレイの存在。本作は、アイリーン・グレイが1976年に98歳で生涯を閉じる晩年までを描き、アイリーン・グレイが建築史に残した偉業を正面から捉えた。

 

 

 

 

 

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ル・コルビュジエは、この女性建築家の才能に嫉妬し、「E.1027」に女性の裸像などのフレスコ画を描き散らし、「E.1027」の品位を貶めようとする。これまで語られることのなかったル・コルビュジエとアイリーン・グレイの「E.1027」をめぐる「壁画事件」の愛憎劇がドラマチックに描かれる。
アイリーン・グレイを演じるのは、オーラ・ブラディ。ル・コルビュジェをヴァンサン・ペレーズ、グレイの恋人、ジャン・バドヴィッチをフランチェスコ・シャンナ、グレイのもう一人の恋人、歌手マリサ・ダミアをアラニス・モリセット。
実際の「E.1027」での撮影を通し、アイリーン・グレイの建築や家具などを配しながら、全篇アイヴォリートーンの美しい映像で綴る。

 

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文*山下美樹子

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