輝く女性インタビュー② 山本容子さん 初めて紡いだ絵物語『チューリップ畑をつまさきで』

カテゴリー/ PARIS |投稿者/ Gouret&Traveller
2017年10月10日

 

輝く女性インタビュー②
銅版画家 山本容子さん

 

『チューリップ畑をつまさきで』(偕成社刊)

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初めて紡いだ絵物語

10月10日に新刊『チューリップ畑をつまさきで』(偕成社刊)という新刊が発売されました。

展覧会で「チューリップ畑をつまさきで」という1920年代のアメリカのポピュラーソングに触発されて描いたエッチングを見た編集者が、このチューリップが主人公の物語ができたらいいですね、絵本を描いてみませんか、と頼まれていたんです。歌は、「今夜、一緒にチューリップ畑を散歩しない?」というロマンチックなラブ・ソング。音符代わりに並んで歌うチューリップを描いた絵です(右下の写真)。
昨年は大きな壁画を5作も続けて制作しており、このところ欠けていた小さな世界から生み出す部分をまた埋めることができることが嬉しく、楽しんで絵本に取りかかることができました。

 

 

 

IMG_7814ほんとうは60歳になったらフランスに住んでたはず。40代のころのその夢はどうなったの、と振り返っていたところ、友人が移住した北海道の富良野に行ってみたらフランスの田舎に似ている。フランスの代わりに富良野にアトリエを建ててもいいかな、と新たな夢が膨らんでいます。フランスに住む夢は、現実的に考えて難しい。富良野に置き換えるということで計画を進めているところです。
最近、子犬を飼い始めました。盲導犬になるには少し体が弱い、そんな子犬の飼い主を探すネットワークで、腰が悪くて盲導犬にには向かない子を引き取ることができました。やはりこういう出会いには何かストーリーがほしい、ペット屋さんで買うのは抵抗があります。以前飼っていたルーカスは、捨て犬で、海からやってきた。うちの庭に迷い込んできてうずくまっていたんです。忙しくて飼えない、と思いつつご飯をあげていたらそのままいついてしまっいました。新しい子犬はルカと名付け、草原での生活には欠かせない存在となりそうです。

 

 

 

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挿画は多数手がけてきましたが、描くときにはそれぞれ自分なりにストーリーがあります。とはいえ、物語をゼロから作って文字にするのは初めて。ファンタジーをどのようにつくっていくことができるか、と一抹の不安もありましたが、富良野に行って偶然見た風景がインスピレーションを与えてくれました。ここから何か生み出すことができるかな、とポジティブな気持ちになりました。
チューリップの主人公は、カオリとバナナという名の球根。きれいな花を咲かせることを夢見ていたのですが、空から現れたキューコンチョーにさらわれてしまいます。さらわれる途中、バナナはジャワ島に、カオリはトルコの宮殿に運ばれていきます。それぞれがきれいな花を咲かせ、人を幸せにすることができる、という物語です。
絵本の色のトーンは富良野を表現しています。昨年暮れにストーリーを考え始めて、それを文字にするのに時間がかかりました。

 

 

 

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苦労したのは、絵の中に手書き文字を入れること。今はコンピューターで絵の部分を白く消して、文字をのせられるのですが、それではオリジナルの絵にダメージを与えてしまう。文字の部分だけの絵を新たに描いてわざわざ手書きの文字と絵と合体させているんです。文字なしでも、絵単体として完成していなければならない、というのが一番のこだわりでした。絵本の原画は通常、文字のスペースがあいてしまって絵としての完成度が低くなってしまうことが多いので避けたかったんです。

今回は本全体をまず自分でデザインしてみました。まず手描きでデッサンを描いて文字の部分を別に掘って、あとから合わせるというかなり複雑な作りになっています。
展覧会に来ていただければ、文字の部分も不自然にならず、絵として成立していることを見ていただけると思います。
ストーリーを自分で考えてそれに絵を描いたのは初めてです。銅版画らしく作りたかったですね。いま、銅版画の材料がどんどん消えつつあり、衰退していくのではと心配です。500年も続いてきた銅版画の技術は、私が最後のひとりになるかもしれないと思って制作しています。

輝く女性インタビュー①

 

 

 

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山本容子(やまもと ようこ)
銅版画家。京都市立芸術大学西洋画専攻科修了。都会的で軽妙洒脱な色彩で、独自の銅版画の世界を確立。数多くの装丁・挿画を手掛ける。パプリックアートとしてモザイク壁画やステンドグラスを制作。ライフワークのひとつとして医療現場でのアート(ホスピタル・アート)にも取り組んでいる。
山本容子美術館 LUCAS MUSEUM http//www.lucasmuseum.net

 

「山本容子絵本刊行(偕成社刊)記念展 -チューリップ畑をつまさきで-」

伊勢丹新宿店
10月18日(水)~24日(火) 午前10時30分~午後8時 <最終日午後6時終了>
伊勢丹新宿店本館5階=アートギャラリー 電話03(3352)1111大代表
イベント:ギャラリートーク&サイン会 10月22日(日)午後2時~3時30分
○10月18日(水)から会場で先着80名さまにサイン会の整理券をお配りいたします。
○会場でお買いあげいただいた書籍にサインをいたします。

阪急うめだ本店 7階 美術画廊
11月15日(水)〜21日(火)
日曜〜木曜日 午前10時〜午後8時<最終日午後4時終了>
金・土曜日 午前10時〜午後9時

 

 

 

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