『はじまりのボーイミーツガール』フランスのベストセラー映画化 12歳の胸キュン恋物

カテゴリー/ PARIS |投稿者/ Gouret&Traveller
2017年12月11日

『はじまりのボーイミーツガール』
12月16日(土)より「シネマカリテ」ほか全国順次公開

 

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12歳の少年少女の純粋な恋模様が描かれるキュートな物語に胸キュンの連続だ。監督は『赤ちゃんに乾杯』などでコメディー俳優として活躍してきたミシェル・ブジュナーの3作目。「とても美しい物語に虜になった」とブジュナー監督が絶賛する原作は、フランスでベストセラーになったミシェル・ルテールの小説「点字で書かれた心(Le Coeur en braille)」。原題の「点字」は大きな意味を持つ。チェリストを夢見る優等生の少女マリーは、音楽学校を受けるために懸命に練習に励んでいる。しかし、マリーは次第に視力を失っていくという試練に直面していたのだ。

 

 

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両親は仕事で忙しく、マリーの意思を汲まず、視力の治療のため音楽学校の受験を諦めさせようとするばかり。低下していく視力をなんとか周囲に気づかれないように日々を過ごすマリー。そんなとき、自分の目の代わりになってくれるクラスメートを見つけた。マリーのことをいつも遠くから見つめる落ちこぼれのヴィクトールだった。勉強を教えるから、とマリーはヴィクトールを家に招待する。ヴィクトールと一緒にいることにより、衰えていく視力を周りに悟られないようにできる。はじめは見えない自分の目の代わりに利用するだけの目的でヴィクトールに近づいたマリーだが、しだいに恋心が芽生える。かすかに触れ合う手をやがてしっかり握り合いながら歩く二人。多感な年頃の繊細な心の変化を可憐に演じている。

 

 

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マリーの両親は視力を失うのに音楽を続けることは無理だ、と受験を妨げようとするが、愛する彼女の希望を叶えるため、ヴィクトールはクラスメートも巻き込んである作戦を決行する。視力を失うという病気と闘いながら希望を叶えようとする姿に、そして小さな恋人が懸命にサポートする力に涙する。仕事一筋のマリーの父親、妻を亡くして投げやりになっていたヴィクトールの父親も、二人の愛から大切なことに目覚める。誰かを深く愛している恋人たちは、さまざまなことを学ばせてくれるのだ。

マリー役は、フランスのパリ高等音楽・舞踊学校で本格的にバイオリンを学ぶ、アリックス・ヴァイヨ。マルタ国際音楽コンペティションで2位を獲得する本格派で、音楽にかける情熱は並のものではない。チェロの練習のため、プロの手ほどきを受け、1日3〜4時間の練習を行なったという。

 

 

 

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意地っ張りだが健気なヴィクトールを演じるのは、人気子役、『ミモザの島に消えた母』などのジャン=スタン・デュ・パック。マリーの父親に『エル ELLE』のシャルル・ベルリング、ヴィクトールの父親に『もうひとりの息子』のパスカル・エルベら、フランスを代表する名優たちも顔をそろえる。
愛くるしい小さな恋人たちが誰しも経験したあの頃のときめきを思い出させてくれる。あどけない二人の笑顔がチェロの叙情的な旋律とともに心に沁み入る。

 

 

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『はじまりのボーイミーツガール』
監督:ミシェル・ブジュナー
脚本:ミシェル・ブジュナー / アルフレッド・ロット
原作:パスカル・ルテール『LE COEUR EN BRAILLE』
出演:アリックス・ヴァイヨ、ジャン=スタン・デュパック、シャルル・ベルリング、パスカル・エルベ
配給:キノフィルムズ
(c)2016 GAUMONT-AJOZ FILMS-NEXUS FACTORY
http://www.hajimari-bmg.com

文*山下美樹子

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