旬のスイーツリレー⑪ 5センチ四方に凝縮されたミニャルディーズ専門店「アン グラン」

カテゴリー/ GOURMET |投稿者/ Gouret&Traveller
2018年03月05日

連載「旬のスイーツリレー」11回目は、ピエール・エルメの薫陶を受けたパティシエ「リョウラ」の菅又亮輔シェフ推薦、ひとつまみサイズのお菓子、ミニャルディーズの専門店「アン グラン(UN GRAIN)の金井史章(かない ふみゆき)シェフです。

 

 

アン グラン(UN GRAIN)

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サイズ48 × 48ミリ、このミニアチュールな世界に詰まっているのはあらゆるフランス菓子の技術。小さなお菓子といえば、思い起こすのは一口サイズのケーキ、食後のデザートなどに登場するプチフールだが、パーティーのために作られる華のあるプチフールが「ミニャルディーズ」である。今はフランス料理のコースの締めくくりとして、食後の飲み物とともに運ばれてくることが多いこのお菓子、「上品さ、可憐さ」という意味もあわせ持つ。

そんな「ミニャルディーズ」の専門店が南青山に2015年、オープンした「アン グラン (UN GRAIN)」。
ケーキ屋さんをめざして行くと予想を裏切られる画廊のような落ち着いたグレーの外観。中に足を踏み入れるとL字に造られた広々とした店内のガラス張りのオープンキッチンから、ケーキに使うベルガモットの香りが漂っている。キッチン前のショーケースにはひとつまみサイズの生菓子や焼菓子がずらりと並び壮観な眺めだ。

 

 

 

 

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生菓子、パウンドケーキなどが約20種類。焼き菓子、コンフィズリー、コンフィチュールが約20種類。ボックスは透明でお菓子がアート作品のように完成する。選ぶ楽しみを感じて欲しいというコンセプトだ。イートインのカウンターは4席のみ。ゲストに対応するサービススタッフは「アシスタンス」と呼ばれ、コミニュケーションをとりながらゆったり甘い時間を過ごすことができる。

 

金井史章シェフは、高校時代のアルバイトからパン屋を目指した。製菓学校に行ったあと、フィリップ・ビゴの店で学んだ藤森二郎氏のもとで修業。ビゴの店でアドバイザーを務めていた鎧塚俊彦シェフがヨーロッパ修業から帰国した折り耳にした話に触発され、フランスへ勉強に行くことを決断。2009年渡仏。三つ星レストラン「レストラン ギイ・サヴォア パリ」などで研鑽を積み、帰国後は東京の「ブノワ」でシェフパティシエを勤めた。共著で自身のデザートの集大成といえる、『デザート・バイブル』を出版したところで再度ケーキの世界にもどりたいと考えていた時期に、「ミニャルディーズ」の立ち上げにかかわることになる。

 

 

 

 

 

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小さなケーキはおもしろい試みだ。普通のケーキをそのままサイズダウンするわけにはいかず、何度も試作した。食感、味覚、香り、バランスを整えるのに普通のサイズより手間もかかる。ひと口食べるとほぼすべての要素が口の中に入ってきてしまう。つまりケーキの上にイチゴをのせたら、イチゴの味だけで終わってしまうのだ。小さい中にも多くの要素を組み込むこまなければならないが、そのためには綿密な計算が必要だ。1ミリずれただけでも思惑が外れる。日夜細かい戦いをしていかなければならない。フランスに古くからあるお菓子を、クラシックの要素を残しながら、自分の表現で新しさをふんだんに取り入れた独創的な世界を作り上げていきたいという。

 

 

 

 

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今後は、生産者とのコラボイベントなどで地域活性を図りたいという金井シェフ。青山という立地は海外への発信地。日本のこだわりの逸品を青山から発信していく。

イートインのカウンターでは、ワンプレート デセールが楽しめる(イベント時などクローズ期間もあるため要確認。予約 03-5778-6161)  。旬のフルーツが手に入ったときなど、シェフのアイデアにより至高のひと皿が仕立てられる。”一粒の種” を意味する店名の「アングラン」から生まれる、そのタイミングにしか出会えない特別なデザート。どんな美味なサプライズが登場することだろう。

 

 

 

 

トゥ タン ショコラ 470円

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テクスチャーでサクサク、ムース、ねっとりガナッシュでカカオ感を楽しむ。単なるチョコレートケーキにならないように液体のガナッシュを固めた。口どけがよい柔らかいモワルーショコラを1層目に。使っているのはカカオ70%前後のチョコレートがほとんどで、ガナッシュを一晩寝かせて立てたたもの、黒胡椒、ナッティーなカカオ感など力強い。アルマニャックを入れバランスをとっている。チョコレートの8つの異なる味わいで構成。さまざまなおいしさが凝縮され、チョコレート好きにはたまらないひと品。

 

 

 

 

 

ペティヨン  470円

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発泡性を意味する名前を持つ、キラキラした外観。高知産の土佐ベルガモットという希少な素材が中にたっぷり入り、アールグレイティーの香り付けをした。国産のピュアなフルーツに惹かれ生まれたスイーツ。最後は香りだけを余韻に、香りと口どけを楽しみたい。

 

 

 

 

 

フルール 470円

IMG_8704ラズベリーのドライをチョコに入れてコーティング。ムースの中に、クリームより少しなめらかなエルダーフラワーのクレムーが入っている。ホワイトチョコレートの甘さにベリーの酸味が効いたムースとババロアの中間のふわふわ食感が新鮮。

 

 

 

 

 

タルト フォレノワール 470円

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フランスの伝統菓子、「黒い森」を意味するフォレノワールのアン グラン・スタイル。キルシュとペルー産チョコレートのベリー感のある香り、ジューシーなグリオットチェリーが楽しめる新作。ぜいたくに使っているグリオットチェリーはキルシュ漬けにしたもの、スパイスを加えたラズベリー果汁に漬け込んだもの、その2種類合わせたペーストと異なる風味を重ねている。チョコレートやキルシュの香りが相まって大人の味わい。

 

 

 

 

 

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アン グラン
東京都港区南青山6-8-17
東京メトロ銀座線・千代田線 表参道駅10分
03-5778-6161
11:00〜19:00
4月〜11月は水曜日定休  *GWは営業
http://www.ungrain.tokyo

 

 

旬のスイーツリレー⑭オクシタニアル
旬のスイーツリレー⑬エクラデジュール
旬のスイーツリレー⑫アンヴデット
旬のスイーツリレー⑪アングラン
旬のスイーツリレー⑩リョウラ
旬のスイーツリレー⑨アシッドラシーヌ
旬のスイーツリレー⑧タンドレス
旬のスイーツリレー⑦デセールル コントワール
旬のスイーツリレー⑥パティスリーS
旬のスイーツリレー⑤リベルターブル
旬のスイーツリレー④グリーン ビーントゥ バー
旬のスイーツリレー③ エスキス サンク 
旬のスイーツリレー② ピエール・エルメ パリ 青山
旬のスイーツリレー① トシ・ヨロイヅカ 東京

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