ゴダールのミューズ、アンヌとの小粋なラブコメディ「グッドバイ・ゴダール!」

カテゴリー/ PARIS |投稿者/ Gouret&Traveller
2018年06月19日

グッバイ・ゴダール!
6月22日12:30 イオンシネマみなとみらい
7月13(金)日 新宿ピカデリー他全国順次ロードショー

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女優であり、作家であり、ゴダールの監督作「中国女」の主演を務めたゴダールの2人目の妻、アンヌ・ヴィアゼムスキーの自伝的小説を映画化。「アーティスト」のミシェル・アザナビシウス監督がメガホンをとり、ゴダールとともに時代を駆け抜けたアンヌの狂おしくも幸福だった日々を鮮やかに切り取る。新しく誕生した“ゴダール・ミューズ” 、ステイシー・マーティンとゴダールその人そのものの役作りが光る『SAINT LAURENT/サンローラン』のルイ・ガレルがコメディタッチで描くラブロマンスでもある。

パリの大学で哲学を学ぶアンヌ、19歳。映画界の寵児として世界中から注目される天才監督ジャン=リュック・ゴダールと恋に落ちた彼女は、ゴダールの新作映画の主演の話を受ける。新しい仲間たちとの映画づくりに意欲を燃やすアンヌにゴダールはプロポーズ。結婚生活では刺激的な毎日を送り、アンヌはさまざまななことを学んでいく。おりしも、パリの街では学生運動が日ごとに激しさを増し、ゴダールも次第に新しい思想に傾倒、アンヌとの距離が少しずつ離れていく。そんな折、新しい映画の話が舞い込んだアンヌはワンステップアップを望みゴダールから去っていくがーー。

若くしてゴダールと出会い、ゴダール作品のミューズとなったアンヌ・ヴィアゼムスキーを演じるステイシー・マーティンは、『ニンフォマニアック』で、シャルロット・ゲンズブール演じる主人公ジョーの若き日を演じ、鮮烈なスクリーンデビューを果たした。「天才」と称され世界から注目を浴びていたゴダールと出会い結婚。映画にも主演を果たし、刺激的な日々を過ごしていくが、徐々に自らのアイデンティティを確立し、ゴダールから去っていく姿をいきいきと演じている。

 

 

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アザナビシウス監督がこの作品を撮ろうとしたきっかけは、電車で出かけた際読んでいた本を忘れ、新しく購入したのがアンヌ・ヴィアゼムスキーの本だった、という小さな偶然からだった。読んですぐに映像が浮かんだという監督が、アンヌに電話で映画化のオファーをするも、彼女はすでにいくつかのオファーを断っていると拒否される。映画化したい気持ちがなかった彼女をその熱意で説得し、ついに実現にこぎつけたのがこの作品。最終的に「この本は愉しい」というシンプルな言葉にアンヌは心を動かされる。その言葉通り、本作のベースは男と女の小粋なラブロマンスとして描かれている。もちろん、ゴダールファンには随所にツボがありたまらない。
監督はアンヌからOKをもらうと、さっそくルイ・ガレルにゴダール役をオファーしたが、ルイは二つ返事では引き受けなかった。どんな俳優にとってもゴダール役はとても怖い。とりわけゴダールの崇拝者としてはとても演じられなかったのだ。監督は多くの対話を重ね、なんとかルイにこの役を受けさせた。
ルイがゴダールに敬意を払う一方で、監督は創作のゴダールに肉付けをするため曲解する。現実のゴダール、アンヌの視点から見たゴダール、ルイの化身、監督のゴダールの交わったところに新しいゴダール像が生まれたのだ。

 

 

 

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伝記ものにはしないと、アザナビシウス監督は断言していたことから、ステイシーは、アンヌそのものを演じるというよりジェーン・バーキンら、あの時代のアイコンとして存在した女性たちを象徴する抽象的なキャラクターを演じようとした。インパクトのある髪型は、ゴダール映画の代表作「男性・女性」のシャンタル・ゴヤにインスパイアされて選んだという。60年代の人々の話し方、身のこなし、振る舞いを見るためには、トリュフォーの作品にとても助けられた。60年代の香りを漂わせた画面はフランス映画好きには必見だ。

ゴダールを知らなくともスタイリッシュなラブコメとして存分に楽しめる本作品。「グッバイ、ゴダール!」、と笑い飛ばしてしまえばよい。

文*山下美樹子

 

 

出演:ルイ・ガレル『サンローラン』/ステイシー・マーティン/『ニンフォマニアック』/ベレニス・ベジョ『ある過去の行方』ほか
監督:ミシェル・アザナヴィシウス『アーティスト』
原作:「それからの彼女」アンヌ・ヴィアゼムスキー著(DU BOOKS刊)
配給:ギャガ
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