2025年03月10日
パリの人気パティスリー「MORI YOSHIDA」の進化系フランス菓子が東京・中野の新店に登場!
東京・中野に2024年11月、パリの人気パティスリ ー、「MORI YOSHIDA 東京店 」がオープンした。2017年、東京・渋谷スクランブルスクエアのオープンとともに出現したモンブランのみのショップは大盛況だったが、23年に惜しまれながら閉店。今回は待たれていた本格的日本進出となる。前宣伝はほとんど行わなかったにもかかわらず、プレオープンには、2時間待ちの行列ができた。
もともとは設計事務所だった建物を利用したコンクリート打ちっぱなしのスタイリッシュなエクステリア。2階に備えられたショーケースには、パリの定番ラインナップに、日本人に愛される人気のショートケーキ(フレジエ ・ジャポネ)やシュークリーム(シュー・ア・ラ・クレーム)などをまじえてケーキが12種類ほど並ぶ。
その空間に存在感を放つ立ち姿がトレードマークのグレーのコックコートをまとった吉田守秀シェフ(写真上)である。
パリの店は、2013年、高級住宅地のアンヴァリッドにオープン。観光やショッピングが楽しめるエリアではない。「MORI YOSHIDA」ならではの洗練されたスイーツを入手するために、わざわざ足を運ばなければならないのだ。地下鉄駅から少し歩くと、石造りの重厚な建物の1階にガラス張りのファサードを配した斬新な造りのショップが現れる。ガラスの扉を開けると、公園に面した店内からは街路樹や芝生の緑が飛び込んでくる。フランスでもない、日本でもない、吉田シェフの世界が広がる。
静岡の実家がケーキ店だったという吉田シェフ。子供の頃は、お菓子作りに興味が持てずにいたが、高校卒業後、店を継いでほしいという両親の希望もあり、パティシエとしての道を進む決心をした。
製菓学校卒業後は、「アニーバーサリー」「パークハイアット東京」「菓子工房オークウッド」などで経験を積み、2006年、2007年、テレビ東京で開催されたTVチャンピオン2「ケーキ職人選手権」で2連覇を達成。
さらには、フランスでの人気テレビ番組、『LE MEILLEUR PATISSIER(トップパティシエ)』で優勝し、2015年にはサロン・デュ・ショコラで、C.C.Cの最高位金賞を受賞するなどあらゆる賞を総なめにしてきた実力派である。
パリで店を構える前は、静岡の人気店「パティスリー・ナチュレ・ナチュール」のオーナーパティシエだった。その店を2010年、突然閉める。本場でフランス人が魅了されるフランス菓子を作りたい、そんな挑戦に人生を賭けたのだ。
パリでの店を成功させるため、三つ星レストラン「ギ・サヴォワ」でアシェットデセールを学び、当時、先鋭的だった「パティスリー・デ・レーヴ」で、パリにおけるスイーツのトレンドをキャッチし、ショコラティエの名店、ジャック・ジュナンでは、チョコレート作りを伝授された。3年間、万全の準備を積んでパリ店をオープン。
フランスのトレンドを感じながらフランス人に愛されるのお菓子を作る。その思いから、「MORI YOSHIDA」ならではのフランス菓子を追求し、フランスでは定番のババ・オ・ラムをアレンジした「ババ・トロピック」やオリジナルで創作した「ベージュ」などフランス人を魅了するケーキを生み出してきた。中野店には、焼き菓子15種ほど、フランスの定番、ショソンやタルトも置かれる。
今やフランスの食文化やフランス菓子を日本に伝えていく立場も担う吉田シェフ。そんな責務を負いながら、サプライズに満ちた唯一無二のスイーツを日仏で創作していく。
フラン・ヴァニーユ
ブリゼ生地にはしっかり炊いたカスタードのアパレイユ。バニラを存分に香らせる。高さを出したことによってより柔らかく、厚めに焼いたブリゼとの食感のコントラストが絶妙。フランスの定番スイーツを洗練させた人気の一品。
ババ・トロピック
オープン当初出していたフランスの伝統菓子ババ・オ・ラムを、冬にトロピカルフルーツを合わせてアレンジ。ラム酒は使わず、ババの生地にパッションとマンゴーのシロップを染み込ませる。スポイトのココナッツソースのアクセントが風豊か。
ベージュ
パータシュクレのチョコレートタルトの中にフィアンティーヌとライム、オレンジ、上のムースには、アールグレイとライムが香るムース。二層に分けて、味と食感と香りのバランスの奥深さを追求。重層的な余韻がいつまでも続く。
MORI YOSHIDA 東京店
東京都中野区新井2丁目30-7 NSPビル
営業時間:11:00~19:00
定休日:火・水曜日
Instagram:@moriyoshida_
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