絶品スイーツ・パティシエリレー ③ スウェーデン流カフェ・スタイル「フィーカファブリーケン」

カテゴリー/ GOURMET |投稿者/ Gouret&Traveller
2019年06月12日

fikafabriken(フィーカファブリーケン)

イタリアらしいスパイスがきいた素朴なお菓子や本格派イタリアンコーヒーが楽しめるおとぎの国のような空間、「パスティッチェリア バール ピノッキオ」の岩本彬さんからのリレーです。

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豪徳寺商店街を5分ほど歩くと目を引きつけるひときおしゃれな店構えの「fikafabriken(フィーカファブリーケン)」。魅力あふれる素朴な北欧菓子が並んでいる。引き寄せられるようにカウンターに向かうと迎えてくれるのは、キュートな店主・関口愛さん。カウンターの隣の大きなガラスの扉を開けるとイートインスペース。さらに奥に進むとテーブル席が並ぶ。右手にはオープンキッチン。香り立つできたてのお菓子が出番を待っている。

 

 

 

 

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店名の「fika(フィーカ)」の意味は、「お菓子やコーヒーを片手に誰かとおしゃべりする時間」と、「工場」を意味する「fabriken(ファブリーケン)」を掛け合わせたもの。

そもそも「fika」とは、お菓子を飲み物とともに食べながら、人とコミュニケーションをとるスウェーデンの伝統的な習慣。「フィーカしない?」と気軽に声をかけあいティータイムが始まるという。そんなフィーカ文化を日本に広めたいという思いからこの店名がつけられた。
スウェーデンでは、カフェ文化が定着しており、みんなが行きつけのカフェを持っている。日本にはないような熱いカフェ文化に憧れを抱いた。

 

 

 

 

 

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スウェーデンのお菓子は、日本にそれほど馴染みはないが、関口さんは、コーヒーとともにつまみながら、人と仲良くなる「きっかけ」を与えてくれるお菓子、それをスウェーデン菓子と考えている。スウェーデンにはシナモンロールの日、ワッフルの日やその時期しか食べられないお菓子があり、そういったお菓子もお店で紹介していきたいという。

子供の頃から好きでお菓子を作っていたという関口さんは、大学生の時に友人とともに高田馬場でカフェを立ち上げた経験もある。大学の専攻は教育学で、ヨーロッパで勉強したいと、大学の提携校であったスウェーデン南部のルンダという町に留学した。スウェーデンのことはあまり知らずに行ったものの、「フィーカ」が日常的に行われているスウェーデンの文化に魅せられた。いろいろな国から留学生が来ていたが、教室のなかではなかなか話が弾まない。それが、「フィーカ」をするとたちまち打ち解け仲良くなれた。そんな経験から、日本でも人と気軽にお茶とお菓子で会話する場を作りたかった。

日本に帰ってきてからは、六本木のスウェーデン料理店でアルバイトをし、お菓子作りを独学で習得していった。また月一回休みの日には、お店を使いカフェの運営もしていた。さまざまな経験が「フィーカファブリーケン」につながっていった。

 

 

 

 

 

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最初は店を出すつもりはなかったが、2013年に「フィーカファブリケン」を開業し、ヒカリエに出店したところ、リピーターのお客さんが増えてきて、「お店はないの?」と聞かれるようになった。

自分のペースでやってみたら、お店を持つこともできるのでは、とそのイベントの際に提案された。少しずつゆっくり準備をしていけば、店舗を持てるかもしれない、と思うようになり、中学高校を過ごしたこのエリアに物件を見つけた。かねてから人と会話する場を作りたいと考えており、それがたまたまカフェという形になった。

インテリアは、友人のデザイナーに頼んで北欧の魅力が詰まった空間に仕立てた。「旅する小さなお菓子やさん」を表現したような、バッグ片手に元気よく飛び出してる女の子のロゴも友人作。大学時代に10数か国ヨーロッパを周り、色々な文化に触れたという。スウェーデンだけではなく、ヨーロッパの文化も伝えていければと考えている。

ケーキは常時3~5種類、クッキーは、5〜7種ほど並ぶ(200円から250円)。ノーベル賞授賞式の晩さん会に出される北欧紅茶も取り扱う。可愛らしい器はスウェーデンで見つけたアンティークなどを使っている。

 

 

 

キャロットケーキ(400円)

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スウェーデン語のレシピを参考にして作ったケーキ。スウェーデンのカフェの定番。荒くすった人参を混ぜて入れ、上に甘酸っぱいクリームチーズがたっぷり。ニンジン嫌いな人でも大丈夫。しっとりした生地に上品な甘さ。

 

 

 

 

ルバーブのパンナコッタ (450円 )
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パンナコッタはスウェーデンでもポピュラーで、夏場に涼さを感じるお菓子。スウェーデンではルバーブは夏の間よく食べられ、庭にもはえているほどだとか。

 

 

 

 

 

 

「イチゴのサフト」(500円)とパウンドケ ーキ(250円)

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「サフト」という名のスウェーデンのシロップを使ってソーダで割った「イチゴのサフト」(500円)。スウェーデンではポピュラーな飲み物。酸味が効いたのどごしさわやかなドリンク。家庭のお菓子、ハウンドケーキは、カフェの定番。

 

 

 

 

 

カネルブッレ(シナモンロール 280円)

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スウェーデンのパン屋には必ずあるシナモンロール。カルダモンが入っており、アイシングがかかっていないのがスウェーデン流。スウェーデンでは、9月に「シナモンロールの日」が設けられているほど、メジャーなお菓子。

 

 

 

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fikafabriken(フィーカファブリーケン)

東京都 世田谷区豪徳寺1-22-3
電話番号は非公開
12:00-19:00
火・水曜休み 

https://fikafabriken.jp/

 

絶品スイーツ・パティシエリレー①ビノワ カフェ

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