ジビエと洋食を同時に楽しめるプレミアムビストロ「レグリス」

カテゴリー/ GOURMET |投稿者/ Gouret&Traveller
2019年12月29日

レグリス (Réglisse)

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「ジビエと洋食のプレミアムビストロ」という魅力的なコンビネーションを謳い、1127日、六本木ヒルズオープンした「レグリス」。レグリスとはリコリス(甘草)の意味で、フランスでは子供から大人まで誰からも好まれる味。そんなレグリスのように愛される店を目指し名付けられた。

個性が光る組み合わせ、ジビエと洋食はいかにして誕生したのか。シェフの波多野猛さんは、実家がトンカツ屋。子供のころから店の手伝いをしていたこともあり、自然と食への興味を抱いた。トンカツの延長ともいえる洋食のシェフをめざし、老舗「グリル満点星」で修行をスタート。「30歳で料理長に」、を目標に前進あるのみと仕事に励んでいた。

大きな転機がやってきたのは、外苑前の「ラミ・ドュ・ヴァン・エノ」(現在閉店)で訪れたときのこと。当時、タジン(北アフリカ地域の鍋料理)が食業界を席巻しており、「ラミ・ドュ・ヴァン・エノ」で饗されたのはアールグレイ風味にしたピジョンをクスクスとともに調理したタジンの進化系料理だった。フタをあけたとたん鳩とアールグレイの風味がふわっと湧き出た。今まで食べたどんな料理とも違う。たいへんな衝撃だった。ジビエのソースが圧巻、と感動。その場で榎本実シェフに弟子入りを志願した。

 

 

 

 

 

IMG_928927歳で洋食からの方向転換。フレンチを始めるはすでに遅い、といわれるなか、榎本シェフのもとでフランス料理の基本から教わる。グリル満点星時代にもメニューにはオマールのテリーヌがあり、フランス料理のフォンドボーを使っていた。もともとフランス料理出身の料理人から派生した洋食店。フレンチに触れる機会が随所にあったことが幸いした。ジビエ料理は毛をむしるところから入り、年齢的には遅いながらも順調なスタートを切った。

はじめはフランス料理の構成やソースの複雑さに悩むが、その後、「メゾンバルザック丸の内」「ターブル ドゥ ジョエル ロブション」「レガラード」「ワインバーシュシュ」など、フランス修行をはさみながら経験を積んでいく。

 

 

 

 

 

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独立するときは、「小さな街場の店」が頭にあったが、ロブションでともに仕事をした「アサヒナ ガストロノーム」のシェフ、朝比奈悟さんに紹介されて、グループ会社のなかの一店を任されることになり、この「レグリス」を始めることになった。

店には自然を取り入れたい、とテーマは、野生という意の「ソバージュ」。ノルディック料理の最先端、デンマークの三つ星「レストラン ゼラニウム」を参考に、個人宅のリビングのようなインテリアを考えた。店内には、玄武岩の石、ジビエのオブジェが飾られ、一面ガラスで陽の光がさんさんとふりそそぐ店内の中央におかれた一本の木からの木漏れ日が心地よい。

個室は6名まで可能、土日は子供もOKとさまざまなオケージョンに対応。洋食のメニューもあるので、気軽にカジュアル感覚で楽しんでほしい、と波多野シェフ。

また、サービススタッフは全員ソムリエで、珍しいワインも勢揃い。DRCを含むグラス3杯が35,000円といったイベントやバイザ・グラス・テイスティングなどもおこなっていくという。ワイン愛好家にも最適の使い勝手抜群のコスパ店だ。

 

 

 

 

 ランチコース 3500円

ガルグイユのサラダ

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直接仕入れている鎌倉野菜や三浦野菜。冬の根菜のほか、ハウスの蕗の薹など、地形と土地の向きでいろいろチャレンジできるのが鎌倉の畑。新しい野菜にも取り組む農家が多く頼もしい。ひと皿10種類以上の野菜にごぼうのスープだけのエキスなど季節によりソースが変わる。フレッシュあり、ブイヨンで調理したものあり、一つ一つの野菜に適正な味つけをする。ていねいな下ごしらえで野菜の一番おいしい味を引き出している。

 

 

 

 

エゾ鹿のパイ包み 大根とフルーツトマトのコンフィー

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コースの構成上コンソメを流し込むのではなく少し軽めに仕上げるパイ包み。口直しのみかんとオレンジのマーマレードもさわやかで、ジビエの重さを払拭してくれる。

 

 

 

 

 

さわらのポワレ

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 メインは魚か肉かを選べる。さわらは、長崎五島列島から直送。冬のさわらも脂がのっていておいしい。ソースは鯛、ヒラメなどを焼いて野菜とともに煮込みフォンドボーを作る。付け合わせは酸味と甘味のバランスがよい大根とトマトのコンフィー。

 

 

 

 

 

オムライス (+ 600)

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夜のメニューから、コースに加えてオーダー可能。とろとろの卵にトリュフがのせられる。夜のメニューをランチでも味わえるよう夜の洋食のテイストを加えた。夜はアラカルトもあり、洋食系のメニューの組み合わせも自由で、オマールのエビフライが人気。チーズかデザートも選べるので、組み合わせ次第でバラエティに富んだメニューに。

 

 

 

 

ナッツとチョコレートのパフェ

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担当はパティシエール、工藤和恵さん。下からヘイゼルナッツキャラメルがけ、ミニ黒胡椒とオリーブオイルでマリネしたフレッシュのオレンジ。ローズマリー風味のテリーヌショコラ。バニラアイスとチョコアイス。チョコレートと生クリームにローズマリーで味付け。オレンジのチュールを添える。洋食にはパフェのイメージ、ということで考案した絶品デザート。

 

 

 

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レグリス 

東京都港区六本木6-12-2
六本木ヒルズ 六本木けやき坂通り 3F
日比谷線「六本木」駅から徒歩10
Lunch 11:3015:00  L.O. 13:30
Dinner 18:0023:00 L.O. 21:00
定休日:月曜日

ランチ
2,800円(平日のみ)     前菜、メイン(肉or)、デザート
3,500円    前菜2品、メイン(肉or)、デザート
5,000円  前菜、魚、肉、デザート
※ランチコース全てに +600円でトリュフオムライスを追加可能
ディナー
6,500円  前菜2品、洋食メニュー、メイン、デザートまたは6,500円 前菜、メインの2品を選ぶアラカルトスタイルも始める予定

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