日本料理とワインの極上マリアージュ「乃木坂しん」リニューアルと鰻会食ランチ「鰻の刻」開始
2024年01月27日
徳島の名料亭「青柳」で料理人としての道を歩み始め、「銀座小十」やパリの「OKUDA」で研鑽を重ねた石田伸二氏とフランス料理から日本料理まで数々の経験を積んできたソムリエの飛田泰秀氏の2人がタッグを組んで、2016年にオープンした「乃木坂しん」。出身地、徳島の食材をメインに使い、四季折々の滋味に富んだ石田氏の正統派の日本料理は、味覚のみならず視覚も楽しめる華やかさ。自然派から希少なブルゴーニュまで、ワインのセレクトにかけては随一の飛田氏によるペアリングが、和食の新境地を拓いている。
飛田泰秀氏(左)と石田伸二氏
そんなワインと日本料理の極上のマリアージュを日本に定着させてきた「乃木坂しん」が、2023年9月にリニューアルし、新たな表情を見せている。
日本料理店らしい凛とした空気が流れる中、パリの人気建築設計事務所「AtelierÈS(アトリエ エス)」が手がけるデザインでにより、フランス流アートが随所に息づく洒落た空間に仕上がった。一方、カウンターと土壁の境目の見切りには「銀杏面」を、建具や家具の角や額縁にはひょうたん面を用いるなど、国宝などの修復工事に定評のある京都の「久住左官京都」の久住誠氏による和の仕掛けがいたるところに隠れており、日本とフランスとのフュージョンが唯一無二の世界観を演出する。カウンターは、三重県伊勢の森本から搬出された樹齢 300 年以上の天然の伊勢檜(いせひのき)の一枚板を使用し、節(木の渦)なしの 一枚板の価値が高いとされているなか、あえて、板に並ぶ節のデザイン性の面白さを狙った。節はその木が日に向かっていった証、そんな生命力を感じるカウンターも印象的だ。
さらに、監修する鰻会食を一日10食限定でランチに提供する「鰻の刻(うのとき)」を2023年9月にオープンし、話題になっている。
若手がカウンターでゲストに向かい調理をする育成の場として、石田氏が2番手の河村勇作さん (写真上)に任せる特別ランチ。通常、淡水で育てられる鰻を海水で育てる、という珍しい「天草藍うなぎ」をふんだんに使用した鰻会席だ。その名の通り藍色をした美しい鰻をさまざまなバリエーションに仕立て、会席料理を組み入れながらコースで提供する。(9,680 円 ※税サ込)。
たとえば、ある日のメニューは、「平貝 アスパラ、ジュレ 山菜の摺り流し」「うまき うざく ちまき」「鰻のお椀」「金目鯛とアオリイカのお刺身」「南瓜、たこ、ゴボウの炊き合わせ」など。先付け、お椀は、鰻づくし、お造りをはさんで締めは、蒲焼、うな重のほか、珍しい白蒸し丼も選べる。
身はふっくらと柔らかいが、皮部分の弾力は抜群で、皮下のコラーゲンの存在感も強い「天草藍うなぎ」。ふっくらとした食感、ゼラチン質と脂の香りとおいしさを満喫してほしい。
乃木坂しん
住所:東京都港区赤坂 8-11-19 エクレール乃木坂 1F
営業時間:17:30~23:00(最終入店 21:00)
定休日:毎週日曜 (その他不定休あり)
料金:おまかせ 25,000 円~(ミネラルウォーター込/税・サービス料 10%別)/ワインペアリング 12,000 円~ 座席:18 席
予約:03-6271-0086
鰻の刻(うのとき)
営業時間:12:00~15:00(最終入店 13:00)
・限定数:10 食 9,680 円(税サ込)
https://www.instagram.com/uno_toki/
・季節や仕入れ状況により追加料金(5,000 円~10,000 円)あり。