島根県出雲市のあんこスイーツ16店でガストロノミーツーリズム
木綿の集散地として栄えたフォトジェニックな市場町であんこスイーツ巡り
出雲市平田町の和菓子店や洋菓子店、甘味処、製パン店、飲食店など16店が、あんこスイーツを巡るスタンプラリーイベントを11月8日まで開催中です。
出雲市平田町は、「雲州平田」と呼ばれ、出雲大社と松江の中間地点に位置します。日本海と宍道湖に挟まれた平田地域は、水路を利用した物資の流通で古くから栄えてきた市場町。江戸から明治にかけて木綿の集散地として栄えました。質が高い木綿には定評があり、豪商の三井も買い付け人を派遣するなど、城下町・松江の繁栄を支えた商都でした。
平田船川沿いのエリアは、現在、「木綿街道」と名付けられ、白壁の土蔵が軒を連ねるレトロな趣きあふれる町並みが続きます。今も残る船着き場などに使われていた「かけだし」や物資の搬出入のために作られた「小路」が情緒満点。街道沿いには、醤油蔵、酒蔵、生姜糖の老舗、呉服店など、由緒ある老舗が当時の面影を伝え、町全体がフォトジェニックです。
観光スポットを辿りながら、あんこを通して食文化に触れる
そんな町で、 あんこを通してガストロノミーツーリズム(食文化に触れる旅)を活性化させようという試みが行われています。
あんこスイーツとは、つまりは和菓子のこと。和菓子は、地域の特産物を使用して作られるものが多く、地域の歴史や伝統に根付いています。小さな和菓子一つには、その土地の気候風土が生んだ食材・習慣・伝統・歴史などが詰まっているのです。
松江は日本三大菓子処のひとつ、出雲大社はぜんざい発祥の地で、さまざまなあんこスイーツを発信してきました。 あんこ文化を代表するその2都市を支えてきた雲州平田には、あんこを使ったスイーツが根付いています。
古くから知られる出雲ぜんざいをはじめ、新しく開発された雲州平田ならではのあんこスイーツも多数。出雲のローカルあんこの魅力を広めたいと、このスタンプラリーが実現しました。
出雲市平田町は「一畑まんじゅう」や「宍道湖最中」など、地元で愛されてきたローカルあんこの宝庫。江戸時代から全国で親しまれる生姜糖「來間屋生姜糖本舗」では、その製法技術を活かし、今回初の「あんこ糖」を開発しました。
出雲市平田町あんこスイーツ巡り、どら焼き、あんぱん、シフォンケーキまで
あんこスイーツ巡りのマップも用意されており、5スタンプ、9スタンプ、13スタンプで、それぞれ景品がもらえます。16店の全スタンプを集めると、日本あんこ協会認定「雲州平田あんバサダー認定証」と「平田のお菓子詰合せ(5名)」を受け取ることができます。
あんこスイーツが楽しめる散歩道には、バラエティに富んだお店が並んでいます。その一部をご紹介しますので、ぜひ、訪れてあんこの魅力を再発見してくださいね。
・「來間屋生姜糖本舗」 あんこ糖
創業300年、日本生姜糖元祖。生姜糖の專門店が作る、初めてのあんこ菓子。地元産の原料 ・出雲産大納言にこだわって考案。
https://syougatou-honpo.jp
・「木佐清月堂」 弁慶どら焼き
京都で修業した祖父が菓子店を創業。今は、二代、三代目が店を切り盛りする。「雲州ふらた」、「弁慶どら焼き」が有名。店内には、弁慶が描かれた襖絵がある。
島根県出雲市平田町7548
・「手打ちそば もんぜん」 そばがきぜんざい
蕎麦屋の作るふわふわそばがきをぜんざいに。蕎麦粉、小豆ともに出雲産にこだわり、手打ち蕎麦のデザートに。
https://izumosoba-monzen.com/basics
・「一畑薬師 茶房 空」 ぜんざい抹茶セット おやき付き
目のお薬師さまとして全国的に有名な臨済宗の古刹。千百年の歴史を持つ薬師信仰の総本山一畑薬師(いちばたやくし)内にある茶房。
出雲市小境町803
・「Butter yellow Cafe」 あんこと生クリームのシフォンケーキ
自家焙煎物琲とスイーツのお店。生クリームとあんこのシフォンは、コーヒーにぴったり。
出雲市小境町2116-2
・岡本堂 もなか しんじ湖風情
大正10年創薬の和菓子屋。 先代より菓子作りを受け継ぎ、もなか しんじ湖風情は人気ナンバーワン。
https://shimaneco.com/okamotodou/
出雲大社や松江市からは、「一畑電車」で窓から見える宍道湖畔や田園風景を眺めながら木綿街道へ。最寄り「雲州平田駅」から徒歩約10分です。風情ある町を散策しながらあんこスイーツを巡り、出雲の食文化に触れてみてはいかがでしょうか?
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