「世界の涯ての鼓動」ヴェンダース最新作はノルマンディーで始まったラブサスペンス

カテゴリー/ PARIS |投稿者/ Gouret&Traveller
2019年07月28日

「世界の涯ての鼓動」
8月2日からTOHOシネマズ シャンテほかで公開
 

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クロード・ルルーシュの「男と女」の舞台、フランス・ノルマンディーはロマンチックな海岸だ。物語が生まれるのにふさわしい少し憂いを含んだグレイッシュな風景が続く。この海辺で出逢った男と女が惹かれ合う、そんなシチュエーションに似合いの場所だ。ダニーとジェームズは、このポエティックな地で運命的な恋に落ち、わずか5日間で互いに生涯をともにする相手であることを知る。

だが、生物数学者であるダニーには、グリーンランドの深海に潜り地球上の生命の起源を解明する調査、そしてMI-6の諜報員であるジェームズには、南ソマリアに潜入して爆弾テロを阻止する任務が待っていた。ダニーは人類の謎を解明するため、ジェームズは人命を救うため、互いの務めを果たすべく身の切られるような別れの痛みを抱いてそれぞれの任務地へ旅立っていった。

 

 

 

 

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ダニーはアトランタ号でアイスランドの先に向かっていた。そしてついに潜水艦ノチール号に3人のチームで乗り込み深海へ。前人未到の海底に辿り着く。
ジェームズはソマリアへ降り立ったが、まもなくジハード戦士に拘束されてしまう。食べ物も飲み物も与えられず太陽の当たらない小屋に監禁され、改宗を迫られる。

ダニーの潜水艇が海底で操縦不能に陥っていたころ、ジェームズはジハード戦士に銃をつきつけられていた。迫り来る危機。2人にとってノルマンディーの思い出だけが心のよりどころだった。果たして、この極限状態から抜け出し、最愛の人と再会することが叶うのか──?

 

 

 

 

 

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名匠ヴィム・ヴェンダースの最新作は世界の果てと涯てに引き裂かれた恋人たちを描く、壮大なラブサスペンスとなった。円熟期を迎えたヴェンダースが、半世紀を超える映画人生で追いかけてきたテーマをすべて込めた集大成となる作品だ。
舞台が世界各地にわたるため映像化不可能と思われていた原作の小説「Submergence」だが、多種多様なロケと過酷な状況下の撮影を敢行。ノルマンディーの美しい海岸やグリーンランドの広大な海、南ソマリアの砂漠のなか、極限下での切ないラブサスペンスを描き出した。

 

 

 

 

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ダニー役に「リリーのすべて」でアカデミー賞を受賞したアリシア・ヴィキャンデル。MI-6の諜報員ジェームズ役には、「X-MEN」シリーズで人気を博し、「スプリット」「ミスター・ガラス」で注目を集めたジェームズ・マカヴォイ。マカヴォイは徹底的に身体を作りこんで死地での任務につくこの役に挑んでいる。マカヴォイは語る。「今世界に起こっている危機について、この映画は深く描いているが、これはラブストーリーだ。使命と信念に対する愛、地球への愛、男と女の愛、神への愛。あらゆる対象へ向けた愛の映画である」。

 

 

 

 

 

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ヴェンダースといえば、「ベルリン・天使の詩」などファンタジックな映像を撮るイメージも強いが、今作は愛をテーマに圧倒的なスケールでのエンターテイメント作品となっている。(上写真はヴェンダースを中央に撮影風景)。
散りばめられた恐怖と不安、限界に挑む人間の底力、次の瞬間、何が起こるかわからないスリルを感じさせながらストーリーは進む。ところどころに挟み込まれた愛の記憶を辿りながら、苦しみもがきミッションを全うしようとする男と女。生きることの根源が何であるか、あらためて示してくれる。未知の世界を彷徨するダニーとジェームズの軌跡に観客の世界観を変える究極の愛の形が浮き彫りになる。

 

 

 

 

 

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「世界の涯ての鼓動」

監督:ヴィム・ヴェンダース
出演:
ジェームズ・マカヴォイ、アリシア・ヴィキャンデルほか
原題『Submergence』/2017年
配給:キノフィルムズ/木下グループ 
©2017 BACKUP STUDIO NEUE ROAD MOVIES MORENA FILMS SUBMERGENCE AIE

 

 

 

 

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