新しい美食の魅力満載の「sankara hotel&spa 屋久島」で極楽ステイ

カテゴリー/ GOURMET,VISIT |投稿者/ Gouret&Traveller
2024年03月21日

 

20242月、リニューアルで生まれ変わった「sankara hotel&spa 屋久島」。

気鋭のシェフを迎えて、美食の宿が新たな発信を始めました。屋久島の世界自然遺産を楽しむだけでなく、広いヴィラでゆったりくつろぐ贅沢な時間。今回は23日で魅惑のホテルステイを堪能する旅に出かけました。

空港で迎えてくれたのは、「sankara hotel&spa 屋久島」のアクティビティマネージャー、大木信介さん。山岳写真家として活躍し、世界の山々を巡りハードな登山をしていた大木さんは、雨の多い気候がもたらす屋久島の森に惹かれて移住。今では、屋久島を知りつくし、この島ならではの壮大な自然遺産に誘ってくれます。

ジブリ映画『もののけ姫』のモデルとされる苔むす森などが見られる「白谷雲水峡(しらたにうんすいきょう)」(写真上) をはじめ、さまざまなトレッキングコースで屋久杉を観賞できる「ヤクスギランド」、屋久島のハイライト「縄文杉」など、大木さん(写真下)に事前に相談して、体力に合ったトレッキングコースをガイドしてもらいましょう。

朝早く漁師さんの船で釣りに行き、釣った魚はホテルでランチやディナーで提供される、というアクティビティも最近は人気です。沖に出る必要はなく、近場でどんどん魚が釣れるので、素人でも釣りの醍醐味を味わうことができそうです。

「縄文杉」は推定樹齢7200年ともいわれていますが、往復10時間から11時間の道のり。ほかにもヤクスギランドで見られる「紀元杉」「大和杉」「釈迦杉」など大木さんおすすめの屋久杉は、より気軽に鑑賞できるので、体力に自信のない人でも十分屋久杉を堪能できます。

 

屋久杉とは1000年を超える杉の名称。山岳信仰である屋久島では、古くから島民にとっての御神木です。そんな島の原点の風景を見ることができる神社が「牛床詣所(うしどこもいしょ)」です。 

かつては、男衆の「岳参り(たけまいり)」が行われており、「牛床詣所」で山に詣でる男達を出迎えた里人の聖地とされており、この先は女人禁制となっています。苔むす阿吽 (あうん) の像が、神聖な雰囲気を漂わせます。

 

地元の食材を使った定食が人気の食堂「潮騒」で、屋久島名物の飛魚の唐揚げランチをとったあとは、うみがめ保護会館へ。

絶滅危惧種として世界的にも保護活動が行われているうみがめですが、「屋久島うみがめ館 」では、うみがめの種類、保護活動、産卵期の生態調査を写真パネルや剥製を使って紹介。手作りのお土産も販売しています。

 

「屋久島うみがめ館」代表の上田博文さん (写真上) は、屋久島の自然環境の守るため、うみがめの生態調査をしようと鹿児島から屋久島に移り住んだそうです。

ちなみに、「sankara hotel&spa 屋久島」では、うみがめが安心して上陸して産卵できる浜にしよう、と「いなか浜植樹」をゲストからの寄付「サンカラ基金」の助成を受けて行なっています。 

 

リニューアルしたヴィラで非日常の時間を過ごす

島巡りをしながら、「sankara hotel&spa 屋久島」に到着。サンカラ(sankara)とは、サンスクリット語で、「天からの恵み」の意味を持ち、自然体験、美食、癒しをテーマにバトラーサービスを擁し、極上のステイができるオーベルジュスタイルのホテルです。地産地消のフレンチを味わい、最上級のおもてなしを受けながら、屋久島の自然遺産を満喫できるホテルラバー憧れのリゾート。

 

スタッフの出迎えを受けると、まずは、ホテルの象徴インフィニティプールを眺めながら、季節のフルーツを使ったウェルカムドリンクを味わい、リラックス。

 

本館から客室のヴィラまではスタッフにカートで送り迎えしていただきます。広大な敷地には、岩肌が剥き出しになった巨大な岩がそこかしこに点在します。屋久島が花崗岩で成り立っていることを体感してもらいたいと、以前は、苔で覆われていた岩から苔をそぎ落として岩肌を露出させたそうです。

 

今回、滞在するのは、リニューアルしたルームタイプ、「マナサヴィラ」。広い部屋に入ると、窓からの眺めは森と空が広がります。目に留まるのは、24時間ろ過循環式の広いお風呂です。寝湯スペースも新設され、いつでも好きな時にお風呂に入り、リフレッシュすることができるので、ディナーまでゆったりとバスタイムで贅沢な時間を過ごします。

 

屋久島ならではの創作フレンチを味える「ayana(アヤナ)」

初日のディナータイムは、プリフィックススタイルの「ayana」へ。

プリフィックススタイルで好みのひと皿を選ぶこともでき、カジュアルに楽しむことができるレストランです。

プールサイドに面したスタイリッシュで開放的な空間でのディナーは、料理に40種類以上のワインや焼酎をグラスでマリアージュ可能で、料理を引き立ててくれます。

この日のディナーは、イタリア料理のベースにフレンチの経験を積んだ高橋由馬シェフ(写真上)が、地元の鹿児島や屋久島の食材もふんだんに取り入れた創作フレンチのコースを堪能。 

 

前菜には、鹿児島の「なかやま黒牛」のタルタル。

鯖節・宗田節をたっぷり使用した屋久島の甘い万能だし醤油、屋久島の一湊(いっそう)醤油漬けの卵黄がタルタルの中に潜ませてあり、酸味の効いたドレッシングをかけたサラダ添え。

ウチヒラ(内モモ)を塊のままマリネして低温で火を入れ、ローストビーフにしてからカットし、ごろごろした食感を楽しむことができる一品。醤油ベースのタルタルの上には、米の素揚げがのせられており、和風テイストにまとめ上げています。

 

メインは、「屋久島アラのカダイフフリット」。

カダイフで巻いてカラッと揚げたアラは、近海で獲れたもの。厚い身を包んだカダイフのサクサク感が楽しめます。ソースは柚子を合わせ甘めに仕上げた自家製の麦味噌。添えられた貝は、近くの海で獲れるカメノテ。このあたりでは、味噌汁の具として使われているとのこと。昆布と一緒に茹でた出汁は、豆乳を合わせて泡状のソースに。屋久島の海の幸を存分に味わえるひと品です。

 

メインの肉料理は、「骨付き仔羊のローストカチャトーラ」。

イタリア料理の鶏肉のトマト煮込みをローマ風に羊でアレンジ。ソースは羊のジュとオリーブ、ケッパーを一緒に煮込んだものに、地元のキノコやフランスのジロールなど、組み合わせをフランス風にアレンジして添えたパンチのあるひと皿。

 

ラストは、ワゴンで運ばれてくるデザートを好きなだけ選ぶことができます。

高橋シェフは新潟出身、飲食業界で働く父に憧れ、料理人の道へ。ジャンルは問わず西洋料理に興味があり、新潟のイタリア料理屋店で修業したのち、2018年、「sankara hotel&spa 屋久島」に赴任。2023年より「ayana」料理長に就任されました。

総料理長武井武春氏からフランス料理をフレンチの基礎を学び、イタリア料理のメニューを徐々に創作料理にシフト。イタリアンをベースにフレンチも盛り込んだ独自のスタイルが魅力です。

 ラグジュアリーなホテルの「非日常的な環境で満足感を持ってもらえる料理」を目指し、フランスの食材などを屋久島の食材と掛け合わせ、オリジナルの料理を生み出しています。

 

定評あるバラエティに富んだ朝食を満喫

翌日の朝食は、「ayana」のブュッフェです。屋久島の水と屋久島育ちの酵母を使ったブーランジェによる焼き立てパンがずらりと並ぶ様子は壮観。和洋種から選べるメインのなかでは、具だくさんの鶏飯が絶品です。有機野菜や季節のフルーツ、鹿児島産黒豚のハム、ソーセージ等、地元で採れた新鮮な素材が彩りよく配置されたビュッフェなど盛りだくさん。ホテルラバーが日本のベスト朝食の一つに挙げる魅力的なラインナップです。

 

ホテルのアクティビティでのんびりする贅沢な一日

朝食後は、敷地内の裏山にあるトレッキングコースに挑戦。苔むす森をダイジェスト版にしたような風景を眺めながら、ゆっくり歩いて往復約30分ほど。体力に自信のない人にはおすすめの短いコースながら、屋久島らしい自然に十分触れることができます。

 

トレッキングの疲労を癒してくれるのは、リニューアルで新たに備えられた屋久島の地杉を使った、大自然に包まれるサウナ。プールサイドにスタイリッシュに立つサウナ棟は、海を眺めながら楽しむことができ、水風呂の代わりにそのままプールに飛び込むこともできるという唯一無二のロケーションです。

 

午後は、夕方5時までコーヒーやお茶、アルコールも飲み放題のラウンジで読書などをしてのんびり過ごします。夕食後は、鹿児島の名産、食前酒を楽しむこともできます。

 

敷地内でハーブをはじめ多くの食材を育てていますが、今回は、特別にスタッフによる椎茸の菌の植え付け作業を見学させていただきました。和気藹々とした雰囲気からは、スタッフのチームワークの良さを感じられます。

 

屋久島の食材をガストロノミックフレンに仕立てる「okas(オーカス)

2日目のディナーには、「okas」へ。シェフが屋久島から受けるインスピレーションを最大限盛り込んだフレンチフルコースをいただきます。レアなワインをひと皿ごとに合わせたペアリングも秀逸。この日は、ジュヴレ・シャンベルタンを開けていただきました。カウンター席に座ると、「okas」に着任したばかりの鈴木章夫シェフによるライブ感にあふれる料理が始まります。

 

鈴木シェフ(写真上)は、神奈川県の葉山のウェディングレストランで修業をスタート、その後箱根の老舗「富士屋ホテル」に17年間勤務。フランスのカンヌやブルゴーニュの星付きレストランでの研修で学んできたレシピを自分なりのフィルターを通して、オリジナルの料理を創り出しています。

種や皮も使いきるフランス料理は、SDGsの極みであることに気づき、フランス料理の技法を極めたいと考えるようになり、パテアンクルートのコンクールに出場。2年連続アジアの12人に選ばれた実力派。今後もコンクールに挑戦したい、と意気込みを語る鈴木シェフにより生み出されるパテアンクルートの進化も楽しみです。

この日のメニューは、地元の食材を華麗なフレンチに仕立てたコース。

アミューズは、「旭蟹、パッションフルーツ、蕪」。屋久島の蕪をブルーテにし、上には地元の漁師から仕入れた旭蟹のタルタル。蟹の出汁のジュレの中にはパッションフルーツのジュレを加えて屋久島らしく柑橘を効かせます。

 

メインは、「なかやま黒牛、里芋、トリュフ」。なかやま黒牛のサーロインを炭火焼きでロースト。ソースはジュ・ド・ブフ、つけ合わせは里芋のドフィノワとフランス料理らしい仕立て。スティックセニョールを添え、フランス産のフレッシュ黒トリュフが贅沢にのせられています。自家製の柚子胡椒がアクセント。

 

デザートは、「バナナとコーヒー」。パリパリしたココアの生地の中にバナナのムース。さらにバナナのキャラメリゼ、コーヒーのアイスクリーム。食感を加えるため、コーヒーのクランブルが添えられています。

屋久島の食材を使ったこの島だけにしかない美食の2泊3日を満喫。屋久島を訪れたからには、屋久杉鑑賞がまず第一、という人が多いとは思いますが、この島の自然を満喫するには、屋久杉鑑賞だけではありません。スピリチュアルな森の息吹を感じながら、ガストロノミックな美食を楽しみ、のんびりゆったりした非日常時間を過ごすだけでも島の醍醐味を感じることができます。

sankara hotel&spa 屋久島」ならではのラグジュアリーな極楽ステイを堪能できる空間で、優雅なひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

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