分離派の名作が一堂に会する「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」

カテゴリー/ VISIT |投稿者/ Gouret&Traveller
2019年04月24日

ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道
東京会場
会期:2019年4月24日〜8月5日
会場:国立新美術館 企画展示室1E

大阪会場
会期:2019年8月27日〜12月8日
会場:国立国際美術館

ウィーンの世紀末文化を「近代化(モダニズム)への過程」という視点からひも解く新しい試みの展覧会が開幕した。世紀末芸術のコレクションを有するウィーン・ミュージアムと個人所蔵を含め、東京展は約400点、大阪展は約300点の大規模展示となる。

ウィーン分離派やモダニズム建築のデザイン画、模型、ウィーン工房が手がけたインテリア、さらにモーツァルト、シューベルト、シェーンベルクらウィーンが生んだ音楽家や、ハプスブルク家にまつわる品々も展示される。

 

 

 

 

 

8.マルティン・ファン・メイテンス《マリア・テレジア(額の装飾画:幼いヨーゼフ2世)》

マルティン・ファン・メイテンス《マリア・テレジア(額の装飾画:幼いヨーゼフ2世)》1744年 油彩/カンヴァス 216.2 x 162.5 cm ウィーン・ミュージアム蔵 ©Wien Museum / Foto Peter Kainz

展示構成は、「啓蒙主義時代のウィーンー近代社会への序章」「ビーダーマイアー時代のウィーンーウィーン世紀末芸術のモデル」「リンク通りとウィーンー新たな芸術パトロンの登場」「1900年―世紀末のウィーンー近代(モダン)都市ウィーンの誕生」の4章。18世紀の女帝マリア・テレジアの時代に始まった啓蒙思想がビーダーマイアー時代に発展し、19世紀末の豪華絢爛な芸術運動へとつながる軌跡をたどる。

 

 

 

 

 

 

 

6.マクシミリアン・クルツヴァイル《黄色いドレスの女性(画家の妻)》

マクシミリアン・クルツヴァイル《黄色いドレスの女性(画家の妻)》1899年 油彩/合板 171.5 x 171.5 cm 
ウィーン・ミュージアム蔵 ©Wien Museum / Foto Peter Kainz

19世紀末から20世紀初頭にかけて、ウィーンでは、絵画や建築、工芸、デザイン、ファッションなど、それぞれの領域を超えて、新しい芸術を求める動きが盛んになり、ウィーン独自の装飾的できらびやかな文化が開花した。今日では「世紀末芸術」と呼ばれるこの時代に、画家グスタフ・クリムト(1862-1918)やエゴン・シーレ(1890-1918)、建築家オットー・ヴァーグナー(1841-1918)、ヨーゼフ・ホフマン(1870-1956)、アドルフ・ロース(1870-1933)など各界を代表する芸術家たちが登場し、ウィーンの文化は花開く。本展では、美術の分野のみならず、音楽や精神医学など多岐にわたり、迎えたウィーンの文化の黄金時代を堪能することができる。

今回は、18世紀中頃にまでさかのぼり、背景を示す当時の写真や資料、本展のために特別制作したウィーン市の都市変遷映像を交えながら、ウィーン世紀末文化に至るまでの歩みを網羅的に紹介する。

 

 

 

 

 

 

 

1.グスタフ・クリムト《エミーリエ・フレーゲの肖像》

グスタフ・クリムト《エミーリエ・フレーゲの肖像》1902年 油彩/カンヴァス 178 x 80 cm ウィーン・ミュージアム蔵 ©Wien Museum / Foto Peter Kainz

5.エゴン・シーレ《自画像》

エゴン・シーレ《自画像》1911年 油彩/板 27.5 x 34 cm ウィーン・ミュージアム蔵 
©Wien Museum / Foto Peter Kainz

クリムト、シーレ、ココシュカらウィーン世紀末の巨匠が残した傑作の数々は、最大のみどころ。クリムトが最愛の女性を描いた《エミーリエ・フレーゲの肖像》をはじめとする油彩画、素描、ポスターなどのグラフィックを通して、モダニズムの黄金時代を築いた作家たちに迫る。

 

 

 

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ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道
東京会場
会期:2019年4月24日〜8月5日
会場:国立新美術館 企画展示室1E
住所:東京都港区六本木7-22-2
電話番号:03-5777-8600 (ハローダイヤル)
休館日:火  ただし4月30日は閉館

大阪会場
会期:2019年8月27日〜12月8日
会場:国立国際美術館
住所:大阪市北区中之島4-2-55
電話番号:06-6447-4680 
休館日:月  ただし9月16日、23日、10月14日、11月4日は開館し、翌日休館
展覧会ホームページ:https://artexhibition.jp/wienmodern2019/

 

 

 

 

 

展覧会のあとはブラッスリー ポール・ボキューズ  ミュゼで余韻に浸りながらのウィーン郷土料理の特別コースを
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IMG_2522巨匠ポール・ボキューズのフランス料理をアートな空間で楽しめるブラッスリー ポール・ボキューズ  ミュゼ。ボキューズの料理哲学に基づいてリヨン料理を提供する日本のブラッスリーの原点だ。ポール・ボキューズに憧れてシェフになったという料理長植田潤シェフ(写真)が、ウィーンの郷土料理ときらびやかな文化にインスパイアされた特別コースを考案した。空中回廊のようなレストランのガラス窓に沈む夕陽はロマンチック。11時のオープンからノンストップで、夜21時(金曜は22時)まで営業しているので、ぜひ立ち寄ってみよう。

ウィーン・モダン展特別コース
ランチ 4800円(3品)、ディナー6800円(4品) 

通常メニュー
ランチコース 2200円〜、ディナーコース3800円〜

料金はいずれも税別です。

 

 

 

 

 

前菜  鴨のフォアグラのソテーと牛頬肉の”グーラッシュ” シブレット風味のサワークリームとともに

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ハンガリーを起源とするスープ「グーヤッシュ」は、その後、オーストリア、ドイツ南西部バイエルン地方などの中欧一帯で郷土料理として愛された。オーストリアではグーラッシュと呼び、パプリカ風味のビーフシチューのことを指すが、植田シェフはフォアグラを合わせて高貴な味わいに仕上げた。フォアグラのパンチが効いた一品。

 

 

 

 

 

魚料理   スズキのロースト オレンジ風味のブールブランソース ホワイトアスパラガスとほうれん草のエチュベ

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マクシミリアン・クルツヴァイルの「黄色いドレスの女性(画家の妻)」のモチーフをイメージして目にも楽しいひと皿。ふっくらとした身で、淡白な味わいのスズキに、白ワインとバターで作る伝統的なブールブランソースを合わた。旬のホワイトアスパラガスとオリーブのピューレを添えて、春らしく。上にのせたパートブリックが食感のアクセントに。

 

 

 

 

 

肉料理   ウィーン風仔牛ヒレ肉のエスカロップ ケッパー風味の焦がしバターソース    じゃがいものピューレとグリーンサラダとともに

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ヴィーナー・シュニッツェル(ウィーン風仔牛ヒレ肉のカツレツ)は、北イタリアを起源とし、15、16世紀頃、ウィーンに伝わったとされている。もともとはお祝いの料理で、今ではオーストリアの代表的な郷土料理。フランス伝統の焦がしバターソースに爽やかなケッパーの酸味を添えて。

 

 

 

 

 

デザート    ”ザッハートルテ”チョコレートケーキと牛乳のアイスクリーム

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1832年、フランツ・ザッハーが政治家メッテルニヒの依頼で作ったチョコレートケーキ。翌日にはウィーン中の話題になるほど好評を得て、フランツ・ザッハーのスペシャリテとして広まる。その後、ザッハーの次男エドゥアルトが開業したホテル・ザッハーの名物になり日本でも人気のスイーツ。

 

 

 

 

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ブラッスリー ポール・ボキューズ  ミュゼ
東京都港区六本木7-22-2 国立新美術館 3F
03-5770-8161

 LUNCH
11:00〜 (16:00 L.O.)
DINNER
16:00〜 21:00(19:30L.O.)/金曜16:00〜22:00(20:30L.O.)
定 休 日
毎週火曜日(祝日の場合は翌日に振替)

https://www.hiramatsurestaurant.jp/smp/paulbocuse-musee/

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