パリひとり散歩vol2.インテリア雑貨とスイーツ巡りはバック通りが楽しい
2019年06月26日
バック通りは楽しい。インテリア雑貨とスイーツ巡りをしながら、パリ一洗練されたお買い物スポット、「ボン・マルシェ」まで行き着く。「グランデピスリー・ド・パリ」というボン・マルシェのグルメ館もはずせない。
ついでにパリのパワースポット、「奇跡のメダイユ教会」もある。この教会で販売されている奇跡のメダイユ(メダル)を求めて世界中から観光客が集まるのだ。小さい教会だが美しい。見学してラッキーチャームのメダルを手に入れよう。
7区のこのあたりは官公庁街で、サラリーマンも多いが、富裕層の住宅地でもある。といっても同じ高級住宅地の16区と比べるとちょっとアーティスティックな部分もあるエリア。そんな嗜好が反映されたクオリティ高い雑貨屋さんが軒を連ねる。しかも店によってキャラクターが明確にわかれていて、似たような店がない。シックなテーブルウェアならラ・メゾン・デュ・バック(La Maison du Bac)。アイボリートーンの雰囲気がシックなパリのダイニングルームを想像させる。
かと思うと一方には、南仏の太陽を感じさせる明るいグッズで店内があふれているレ・トワル・デュ・ソレイユ(Les Toils du Soleil)、ザ・コンラン・ショップは日本に登場して久しいが、日本とはまた違うフレンチシックなディスプレイは参考にもなる。
「ラ・パレス・アン・ドース(La Parresse en Douce)」はシルクの部屋着をメインに扱うショップ。美容フリークには普通とはワンランクアップのドラッグストア「ル・ドラッグストア・パリジャン(Le drugstore parisien)」ものぞいてみよう。また、エキスパートがスキンケア・アイテムを試して、もっとも肌に良いものをセレクトしてくれるスキンケアストア、「オー!マイ・クリーム(OH! MY CREAM)」も人気だ。また、日本でも話題のフラットシューズのシャテル(Chatelle)のショップもある。
そのあいまには、人気スイーツのお店がまるでそれらの店と互い違いのように組み込まれている。バック通りの入り口には、「ユーゴ アンド ビクトール」。日本に上陸してからもしばらくたち、あっという間に何店舗も広がっている。ほかにも日本にすでにショップがあるのは、老舗の「アンジェリーナ」や「ダロワイヨ」、そこに「ボー・パッサージュ」内の「ピエール・エルメ」、日本での進出が新しめなのは、「フィリップ・コンティチーニ」や「シャポン」。また、京都に進出しているのが、「パティスリー・デ・レーヴ」。のきなみ日本でもお馴染みブランドである。そのなかで、まだ日本に登場していないのは、「ジャック・ジュナン」(Jacques Genin )ぐらいのもの。
個人的には「パティスリー・デ・レーヴ」の巨大マドレーヌやコンティチーニの凜とした飾り気ない生菓子が大好き。「パティスリー・デ・レーヴ」の元パティシエは、コンティチーニ。我 ながら筋金入りのコンティチーニファンである。ルックスがシンプルでケレン味がないので通好みなパティシエだ。このあたりのボンボンショコラや生キャラメルてはジャック・ジュナンが好み。銀のパッケージに大切に納められたボンボンショコラは、宝石のよう。数あるショコラのなかで、一番素敵なプレゼンだ。
いまは、昔のように「甘すぎ!」というケーキはなくなり、一般的に本場のフランス菓子は日本人にもなじむ味になってきたといえる。
スイーツ好きにとって「パリのお菓子」といわれても目新しいものはないじゃない、というそんなあなたには、アイスクリームのおいしいサロン・ド・テ、「ル・バック・ア・グラス」(Le Bac à Glaces) https://www.bacaglaces.com/ があるので、おやつはそちらでどうぞ。
というわけで、「ボン・マルシェ」までやってきた。一階のアクセサリーや小物売り場はお買い物好きなら、パリの雰囲気満載のうれしい品揃え。大々的に行われる夏冬以外にも春秋にもプチセールが行われる。いわゆる高級ブランド店ももちろん揃っている。とくに靴売り場は充実している。売り場レイアウトはしょっちゅう変わるが、一番立ち寄りたい売り場はキッチン用品や寝具売り場。バカラ、クリストフルのブランドをはじめフランスのアールドヴィーヴルの真髄を見せてくれる。素敵すぎてこんな生活が送りたいと夢見てしまうのである。
別館にあるグルメ館へは、本館の中からも行ける。地下には550平米もあるカーヴがあり、14人のソムリエがいる。運が良ければ日本で高値のついている生産者のワインがお安く買えることもある。ワインバーも併設、人であふれる週末などには、超穴場だ。生ハムなどをつまみながら、ゆったり休憩することができる。本館にもグルメ館にもカフェやイートインがけっこうな数あるが、だいたいがとても混んでいるのである。並んでもよい、という気持ちと時間に余裕がある場合、客層もおしゃれなので軽食をとりながら眺めるのも一興。ちなみに、東京丸の内コムデギャルソン内にもあるローズベーカリーも入っている。
グルメ館は日本へのおみやげに最適な商品の宝庫。お菓子や乾燥ハーブ、ゲランドの塩、花のお茶、エシレやボルディエのバター、チーズ各種、トリュフオイルなどがおすすめが多数。お惣菜やスイーツ、ハム、チーズをワインとともにホテルの部屋でゆったり楽しむのも、美味すべてがそろうボンマルシェならでは。
散策後、食事に行くなら、日本人シェフの1つ星、「ナカタニ」(NAKATANI 27rue Pierre Leroux http://www.restaurant-nakatani.com/)へ。ボンマルシェを出て向かって右手にそのまままっすぐ行き小径を入ったピエール・ルルー(rue Pierre Leroux)通り。2つ星(現在1つ星)「エレーヌ・ダローズ」出身の中谷慎佑シェフが腕をふるう繊細なフレンチだ。
そして、この通りにはもう一軒日本人シェフの店がある。「ランコニュ」(L’Inconnu 4rue Pierre Leroux http://restaurant-linconnu.fr/ja/ )というパリでは珍しいイタリアン。2つ星の「パッサージュ53」から独立した日垣浩二シェフ。パスタが登場するフレンチ、と考えればよい。パリではアルデンテの概念がないのか、舌触りの悪い柔らかパスタがあたりまえ。日本的な茹で具合のパスタが食べたくなったらこちらへ。
ランチ終了で、また少し歩こう。次はル・シェルシェ・ミディへ(続)。
photos Bon Marche
photos & text Michel D’Angelo
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