2024年、印象派150周年を祝い、パリ、ノルマンディで150のイベント開催

カテゴリー/ PARIS,VISIT |投稿者/ Gouret&Traveller
2023年12月19日

印象派の傑作に彩られたパリを中心とするイル・ド・フランス、ノルマンディでは、2024年、印象派150周年を祝い、200を超えるイベントが開催されます。パリのオルセー美術館で3月26日から7月14日、「1874年パリ、印象派の創造展」を皮切りに、9つの地域でモネ、ルノワール、ドガ、 カイユボット、モリゾ、 ピサロ、ゴッホの足跡を辿ることができます。

セーヌ川からノルマンディー地方のルーアン、ル・アーヴルまで、 アルバトルやエトルタの海岸からディエップまで、印象派の芸術運動は広がりました。

絵を描くためのインスピレーションを見つけた画家もいました。アルフレッド・シスレーにとってはモレ・シュル・ロワン、 カミーユ・ピサロにはポントワーズ、ギュスタヴ・カイユボットにはイエール、そしてクロード・モネのジヴェルニー。たとえば、 画家が暮らした家やアトリエ、彼らの傑作を見られる美術館、 彼らの描いた風景、 芸術家の村、 特別な美術展やイベント、ハイキング、 クルーズ、 滞在等々、画家にゆかりのある100を超える場所やアクティビティにより、 好きなテーマで印象派の旅を組み立てることができます。

 

美術史に新たな時代を刻む印象派誕生

1874415日、パリ、カプシーヌ通り35番地で当時無名の30人ほどの若手画家が初のグループ展を開催しました。 サロン (官展)では拒絶された画家たち、 クロード・モネ、ピエール=オーギュスト・ルノワール、ベルト・モリゾ、エドガー・ドガ、 カミーユ・ピサロ、アルフレッド・シスレー、 ポール・セザンヌらがそののちの美術界の潮流を大きく変える作品を発表し、 印象派が誕生しました。

印象派が生まれ育った地であるパリとその周辺地域、ノルマンディー地方は、印象派にとってインスピレーションのわく風景がいたるところにありました。セーヌ河畔、華やかなパリの街角、ノルマンディーの海岸 ・・・。

1874年のグループ展以来、 印象派は世界で最も人気の高い芸術潮流となりました。 その作品はほとんどがこの2つの地方で描かれ、数百万の人々が印象派の足跡を訪ねるため毎年この地を訪れるようになったのです。

今日でもノルマンディー地方、パリとその周辺地域にはこれらの画家の残した遺産が大切に守られています さらに、印象派誕生の地には偉大な画家たち、先駆者のジャン=フランソワ・ミレーや後継者であるフィンセント・ファン・ゴッホの足跡が数多く残っており、彼らの生きた時空を体験することができます。

ジヴェルニーの印象派美術館では毎年印象派とその影響をテーマに展覧会が開かれています。オヴェール・シュル・オワーズを経て北へ行き、ディエップからオンフルールに至るセーヌ川沿いには印象派の感動を伝える15の美術館が点在し、印象派のすべての重要な時期の作品が網羅されています。

 

印象派の先駆者である風景画家 ジャン=フランソワ・ミレー、 ウジェーヌ・ブーダン、シャルル=フランソワ・ドビニー、 カミーユ・コローから印象派の後継者、フィンセント・ファン・ゴッホ、マクシミリアン・リュス、 ジョルジュ・スーラ、ポール・シニャックらの作品を見ることができます。

ノルマンディ北部のカンからルーアン、ジヴェルニーからル・アーヴル、レーグルからシェルブール、トルーヴィルからイヴロでは、150周年を記念したイベントが、2024322日から922日、計150のが開催予定です。

半数はコンテンポラリー、半数はクラシック、100人を超える多分野の世界的ビッグネームが登場。有名美術館からノルマンディー地方内のスケートリンク、工場、港などを会場に、充実した内容のイベントが楽しめます。

 

コンテンポラリーなイベントとしては、各界の有名アーテイストが印象派から受け継いだ作品を披露します。ルーアン美術館ではフェスティバル開幕イベントとして、英国人画家デイヴィッド・ホックニーの新作と印象派主要作品との競演(入場無料)、また伝説的アメリカ人演出家ロバート・ウィルソンは、初めて巨大な視聴覚装置を用いルーアン大聖堂正面整を光で彩り、クロード・モネの足跡をたどる光のショーとなります。その他、ルーアンでは多数のイベントが予定されています。

 

クラシックなイベントとして見逃せないのは、オルセー美術館特別展1874年パリ、印象派の創造」 。モネ、ルノワール、ドガ、モリゾ、ピサロ、 シスレー、 セザンヌらの作品約130点を集めた展覧会で、その中には1874年にナダールのアトリエで開かれた第1回印象派展にも出品された印象派初期の傑作群が含まれます。 同じ年にサロン (官展)に出品され高評価を得た当時の芸術界主流の画家や彫刻家の作品も同時に展示されます。

 

画家たちの暮らした風景を眺める

ノルマンディーに住み着いた印象派の画家も多く、当時の雰囲気を忠実に再現した住居が残っており、見学可能です。

ジャン=フランソワ・ミレーの生家 グレヴィル・アーグとバルビゾンのミレー記念館

ミレーは1814年、ノルマンディー地方東北部のグレヴィル・アーグで生まれ。その生家が公開され、農家での子ども時代や芸術家としての生涯をたどることができます。 1849年にはパリ南方のバルビゾンに居を構え、 バルビゾン派の長となります。 彼が住み、 傑作「晩鐘」 「落穂拾い」 絵を描いた家は今ではミレー記念館となっています。

 

カイユボットの家 (イエールギュスタヴ・カイユボットは1875年から20年近くパリ南方のイエールで暮らしました。 「イエール川、 飛び込み台の男」 などの主要作品を含む89点の絵画はここで生まれました。

 

クロード・モネの家と庭

クロード・モネは1883年から1926年に没するまでここで過ごしました。 緑豊かな庭園の中に建つバラ色の壁の家は、 それ自体がまさに芸術品。モネの生活の場や浮世絵コレクションも細部にわたって当時のままに残されています。 絵の中では緑色に描かれた有名な太鼓橋のかかる 「水の庭園」 に咲き乱れるモネの連作「睡蓮」 の風景を見ることができます。

また、クロード・モネの暮らしたジヴェルニーをセーヌ川の蛇行する川岸に沿ってジヴェルニーまでガイドつきサイクリング。 クロード・モネの家と庭、アートギャラリー、 カフェ、画家たちのアトリエ等を巡るアクティビティもおすすめです。

 

 

ラヴー亭、 通称 「ゴッホの家」 オヴェール・シュル・オワーズ

フィンセント・ファン・ゴッホは人生最後の日々をラヴー亭の屋根裏部屋で過ごしました。 往時の姿を残すゴッホの唯一の住居です。ゴッホの描いたら風景は今も変わらず残っています。

 

 

絵画に描かれた風景を眺める旅ルートとしては、ルノワールが描いたパリの賑やかなテラスで一杯の酒を酌み交わす風景から、セザンヌが描いたサンラザール駅舎から電車に乗り、ルーアンで下車。ルーアン大聖堂などを見学したあと、さらに電車で北に向かい、モネの描いたエトルタの壮大な崖の正面に沈む夕陽で締めくくると、パリからの日帰り旅ができます。時間があれば、モネが描いたオンフルールやル・アーヴルにも寄りたいところです。さらに、ノルマンディ全域でイベントが開催されていますので、数日かけて回れば、より印象派を堪能することができます。

さまざまな形で印象派の足跡を辿ることができる150周年の特別イベント。あなたも印象派を巡る旅をしてみませんか。

 

「印象派を巡る旅」 公式サイト: impressionistadventures.com

 

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