3000円台までのリーズナブルな贅沢ランチ⑤フレンチの巨匠、吉野建シェフのビストロ「ラ・トルチュ」
2017年08月30日
3000円台までのコースメニューで、味、雰囲気、サービスと3拍子揃った良心的なレストランをピックアップする連載「3000円台までのリーズナブルな贅沢ランチ」、第5回目は、パリの「ステラ・マリス」など数々の名店をてがけたフレンチの巨匠、吉野建シェフのビストロ「ラ・トルチュ」の3400円のランチコースをご紹介します。
フランス料理は、フォーマルでソフィスティケートされたガストロノミーの世界だけではない。肩肘張らず気軽に味わえるビストロもまたフランス料理の醍醐味。パリの星付きレストラン「ステラ・マリス」、「タテル ヨシノ銀座」の吉野建シェフが、そんなリラックスできるフレンチも楽しんでもらいたいと、2011年にオープンしたのがビストロ「ラ・トルチュ」。長生きできるようにと名付けた店名は、長寿のシンボル、フランス語で「亀」を意味する。
広尾商店街の一歩裏にひっそり佇む、緑に囲まれたテラスに愛らしいラベンダー色のエントランス。掲げられた大きなフランスの三色旗が目を引く。吉野シェフがセーヌ川沿いに並ぶブキニスト(古本屋)で集めた素朴な絵画が壁一面に飾られ、パリのエスプリを醸し出している。
吉野シェフならではのフランス料理の神髄を感じさせるソースの完成度や精緻を極めた付け合わせのセンス、独自の感性とアイデアを加味し、素材本来の持ち味を引き出す洗練された料理を、木のトレーや鉄製の両手鍋などでサーヴし、カジュアルな演出でグランメゾンの味をリーズナブルに楽しむことができる。
厨房を預かるのは、猪口玄洋シェフと深澤聡シェフ。猪口シェフは、大学では商学部で経営を目指していたが、飲食のアルバイトをするうち料理に興味を持ち、料理人を志すようになった。勉強すればするほど奥が深いフランス料理の可能性を感じ、パリで1年修業、帰国後タテル ヨシノに5年、ラ・トルチュを任されて3年目になる。やはり大学で飲食のアルバイトを通して料理人をを目指すようになった深澤聡シェフ。当初は、軽食志向だったが、京都のホテルでさまざまなジャンルの料理を経験、先輩の影響でフランス料理の世界に足を踏み入れ、タテル ヨシノへ。現在はこの二人が吉野シェフの味を再現しながら、ビストロ定番のメニューも加え、タテル ヨシノの世界を広げている。
ムニュ・トルチュ 3400円+税
前菜+スープ+メイン+デザート。前菜、メイン、デザートは、3種類から選べる。
パテアンクルート ステラマリス風
ビストロのシンボリックな前菜。きっちり焼き込んであるサクサクのパート。鶏肉、豚肉、レバー、中央にフォアグラを配し、美しい断面に滑らかな舌触りで、素材のひとつひとつがしっかり味わえる。
キノコのスープ
マッシュルームの旨味が詰まった滋味深い味わい。季節に合わせて、紫芋、キャベツ、カブなど旬の野菜のバラエティに富んだスープが味わえる。
サーモンのミ・キュイ
スコットランド産のサーモンを使った吉野シェフのスペシャリテ。レアに近い食感だが、軽くスモークし香ばしい。肉厚で柔らかく、サーモンの脂と旨みが広がる。ファンの多い一番人気のひと皿。
ババ・オ・ラム
スープ・ド・フリュイを敷き、パインのチップを飾ったラムが絶妙に効いたババ。
クイニーアマン バニラアイス添え
パリのステラ マリス時代、パリ郊外を含むエリア、イル・ド・フランスのコンテストで賞をとったデザート。
La Tortue(ラ・トルチュ) 3400円+税
スープ、メイン、デザートの「ムニュ・ファミリアル 」2400円もある。
03-6459-3713
東京都渋谷区広尾5-14-14第二大澤ビル1F
東京メトロ日比谷線 広尾駅 徒歩3分
stellamaris.japon@nifty.com
不定休
ランチ 【平日】11:30~15:30(L.O.14:00)
ディナー 【平日】18:00~23:30(L.O.22:00)
ランチ 【土・日・祝】11:30~15:30(L.O.14:00)
ディナー 【土・日・祝】17:30~23:00(L.O.22:00)
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