地上最後のシャングリラ、安息と癒しのブータン vol.4

カテゴリー/ VISIT |投稿者/ Gouret&Traveller
2023年09月11日

世界中のホテルラバー憧れのリゾートスパ「シックスセンシズ ブータン」を巡る旅。4回目は、「フライング・ファームハウス・アミドスト・ライスフィールズ」と呼ばれる棚田に連なるインフィニティプールに突き出した絶景が壮大な「シックスセンシズ プナカ」のアクティブなステイをリポート。

 

ここは桃源郷? ヒマラヤの麓に浮かぶ「シックスセンシズ プナカ」

プナカ・ゾンから車で約15分、標高1,400mのナカ渓谷の谷底数百mの高さに建つ「シックスセンシズ プナカ」。その静かな山あいに佇むここは桃源郷? 世界中の絶景を見てきたが、これこそが究極の非日常である。

 

ヒマラヤの山々に囲まれたガラス張りのラウンジはインフィニティプールに突き出ており、足もとを見れば揺れる青い水。ガラス張りの床の下はプールが続き、スタッフたちは水の上に浮いているかのごとく、ウェルカムドリンクを持って迎えてくれる。270度が見渡せるラウンジからは、小高い丘に仕立てられた棚田が幻想的にインフィニティプールに連なり、空には山々が層となり絵画のようなグラデーションを成している。

その名も「フライング・ファームハウス・アミドスト・ライスフィールズ」。まさしく水田の上を飛んでいるような異次元感覚のデザインだ。丘に広がる田畑やブータンの伝統的なカンチレバー橋からインスピレーションを受けたという。

 

 

ヴィラは丘に点在し、一棟ごとに独立性が保たれている。大きな窓からの眺めは棚田やインフィニティプールに突き出すラウンジを見下ろし、眼前には低い山々が迫りくる。

プールサイドのデッキで休んでも、ラウンジでのんびり過ごしても、場所により少しずつ目線が変わるパノラマが広がる。ブータンの赤米で作られたクラフトビールを飲みながらしばしリラックス。ときおりスタッフが飲み物のお代わりのオーダーを取りに来てくれる。フレッシュなフルーツやハーブジュースなどバラエティ豊かなラインナップが嬉しい。今回のシックスセンシズのどのホテルも部屋の冷蔵庫には毎日異なる種類の自家製ドリンクが用意されており、外から帰るとその日のドリンクをまず一杯、が楽しみだった。

 

洗練の極みの「シックスセンシズ」流ブータン料理

レストランからの眺めは翌朝の楽しみにして、夕食はルームサービスをオーダー。指定した時間にチャイムが鳴ると、数多くのお惣菜を入れた籠が運び込まれ、2人がかりでセッティングが始まる。ローカルフードをゲストに楽しんでもらうため、「シックスセンシズ」ならではの洗練の極みのブータン料理で饗応してくれる。

 

 

翌朝は、棚田を見下ろし、山々を見上げ、プールを見渡す眺めの良いレストランでウェルネスを謳うシックスセンシズ流のヘルシー朝食。ハーブやオーガニック野菜などは自家菜園で栽培しており、毎回の食事には盛りだくさんのサラダや漬物のような発酵野菜が添えられる。蕎麦も主食の一つということで、パスタ風の麺も土地の名物だが、今回は蕎麦粉のガレットを頼んでみた。

亜熱帯に位置し果物も豊富なため前菜的にまず何種類ものフルーツ盛りがサーブされる。体調に合わせて選べるコールドブレスジュースが食事ごとに提供され、デトックス、疲労回復、内臓調整、栄養補給など種類も豊富だ。これで山歩きが多いブータン観光の1日のエネルギーを補給する。

 

水田のあぜ道ハイキング、静かな川をラフティング

引き続きガイドさんは、シックスセンシズ専属のププディムさん、エムジェレクさん。その日まず訪れたのは、霊験あらたかな子宝の寺「チミ・ラカン」。

ブータンで非常に人気のある瘋狂僧ドゥクパ・クンレイがドチュ・ラ峠の魔女を封じ込めた場所に建っているとされているとのこと。この僧については、さまざまな場所でガイドさんの説明に何度も登場し、いかにブータンで人気のあるキャラクターであるかがわかった。形骸化した教団を痛烈に批判、奔放な振る舞いとユーモアで民衆に仏教の真理を伝えた僧で、ブータンの仏教古典として、「ブータンの瘋狂聖 ドゥクパ・クンレー伝」のタイトルで岩波書店から翻訳本も出ている。

この寺詣でには、田んぼに囲まれた農村ロベサ村のあぜ道をてくてく歩き、外れの小高い丘の上まで上らなければならない。西ブータンを代表する米どころのこの村は温暖な気候のおかげで二期作が可能とのこと。なるほど、サボテンの花まで咲いている。道中、農村の風景や人々の暮らしにに触れながらのハイキングも普段あまり機会がないだけに心弾む。集落の家々もブータン様式の窓枠に彫刻や色彩豊かな模様が描かれ華やかだ。お土産屋やカフェも数軒並ぶ観光ルートとなっている。

 

 

さらに、「チミラカン」などプナツァン・チュ川沿いを見渡す丘の上に建つ、ネパールのボダナートを模したストゥーパ (目が描かれている尼僧院、サンチェン・ドルジ・ルドゥプ尼僧院を訪ねる。4代国王の王妃様の実家が施主とのことで、ガイドのププディムさんも少女時代修行していた寺だという。常時40名ほどの若い尼僧が修行に励んでおり、刺繍や彫像、タンカ(仏画)制作なども学ぶことができる。

 

 

このあとに待っていたのが、意表をついたラフティング。波が荒いとスリル満点なところ、あまりラフなパートはなく静かな川。周囲に点在する可愛い家を眺めながらひたすら漕いで迎えの車が待つ地点でストップ。山歩きだけではなく、たまには水遊びも童心に帰った気分。自然好きなら満喫できるアクティビティが満載だ。

遊び疲れてホテルにもどり、ラウンジでキンキンに冷えたドリンクを片手に浮遊感を満喫しながらぼんやり夕焼けを眺める、まさに至福の時。翌日は、「シックスセンシズ パロ」に向い、旅のハイライト山の絶壁に立つタクツァン僧院に挑戦する。果たして無事に辿り着けるのだろうか?

to be contined…

問い合わせ先 0120-677-651(IHG内) 

 

地上最後のシャングリラ、安息と癒しのブータンvol.1     https://groumet-traveller.com/14564.html

地上最後のシャングリラ、安息と癒しのブータンvol.2. https://groumet-traveller.com/14564.html

地上最後のシャングリラ、安息と癒しのブータンvol.3  https://groumet-traveller.com/14755.html

text&photos Miki Yamashita

観光局、宿泊施設などとの協賛企画、広告、スポンサーを随時募集しております。
雑誌、書籍などグルメと旅の企画執筆、旅程、宿、レストランなどのコンサルティングもお気軽にお問合せください。
問い合わせ先:agenceparis@groumet-traveller.com

Copyright © 2024 groumet-traveller,all Rights Reserved.
記事・写真などの無断転載は禁じられています。

Top