旬のスイーツリレー①トシ・ヨロイヅカ 東京 鎧塚俊彦シェフの美味が詰まった旗艦店オープン
2016年12月09日
東京メトロ「京橋」駅直結、JR「東京」駅徒歩5分という絶好のロケーションに誕生した「京橋エドグラン」の1階に「トシ・ヨロイヅカ 東京」がオープンした。パティスリーにカフェやカウンターデザートが併設されており、エクアドルに持つ自らの農園から手がけたショコラ、低糖質のヘルシーなローカーボスイーツ、自家製天然酵母、セモリナ小麦を使って作られた「一夜城ヨロイヅカファーム」のパンなどをそろえた、鎧塚俊彦シェフの集大成としてのフラッグシップショップとなる。
1階のカフェでは、約30種類もあるケーキのほか、「クロックムッシュ」や野菜やきのこを使用した「タルティーヌ」といった軽食が楽しめる上に、クロワッサン(280円)やブリオッシュ(430円)の定番から「特製カレーパン」(430円)や「セモリナ・フォカッチャ(米なす)」(350円)など幅広いセレクションのパンが用意されている。
京橋店のおすすめスイーツたち
ぜひ味わってみたい京橋店舗限定のスペシャリテは、「ピュイ・ダムール」(450円)。
鎧塚シェフが修行していたパリ最古の老舗菓子店、ストレールの特別なレシピにヒントを得て作られた思い入れ深い逸品。
サクサクのパイの中は、カスタードクリームとシブーストクリームが層をなしている。 オーダーすると、目の前でカスタードクリームを入れ、キャラメリゼして出してもらえるので臨場感も満載だ。
グラニュー糖をパイ生地にのせてキャラメリゼを2回繰り返すと、店内には甘くて香ばしい匂いが立ち込める。キャラメリゼしたカリカリの表面のパイ生地の食感にほんのり苦味が加わり、濃厚なクリームがトロリと上品な甘さで口のなかでとける。
続いての鎧塚氏のおすすめは、「笠間」(590円)。
メレンゲの上にジェノワーズ、生クリームときなこ、その上に茨城笠間産の栗のペーストを絞る。
トップの飾りは栗とやはり茨城産のふっくらとした大振りの花豆、常陸大黒。この二つは生クリームの中にも隠れている。
日本全国の生産者を訪ね歩き、良質の食材を探している鎧塚シェフだが、その際に出会った上質の素材に茨城産の栗と常陸大黒がある。
茨城県は作付け面積、収穫量ともに日本一を誇る栗の名産地で、なかでも笠間の栗は全国でも多くの銘菓に使われるブランド栗。ほかにはないしっかりした肉質で甘みのある栗の味を楽しんでほしいという。
そして、1つ2.6グラムの低糖質、ローカーボスイーツの「ティラミス」(490円)。ローカーボのスポンジの上に苦味のあるコーヒー、そしてマスカルポーネの層になっている。砂糖は使わず「ラカントS」という天然由来の自然派甘味料を使う。
ウィーンでの修行時代に、どの店にも糖尿病対策用のスイーツがあるのを知り、いつか自分も手掛けてみたい思っていたヘルシースイーツのひとつだ。
イタリア・シシリー産のピスタチオペーストをたっぷり使い、アクセントにチョコレート、その下にフィアンティーヌで食感を加えた「ベルナール」(550円)や、カシスのムースにバニラのクレームブリュレ、イチジクの生地で作られた「カシス」(550円)など鎧塚シェフの代表作も登場。猿田彦コーヒーとコラボした本格派、「トシ・ヨロイヅカ オリジナルブレンドコーヒー presented by 猿田彦珈琲」の「ホットコーヒー」(ショート 380円/トール 420円)とともに味わいたい。
レストランのように楽しみたいカウンターデザート
2階には18席のデザートサロンがあり、カウンターで注文したデザートは、一皿一皿目の前で仕上げてくれる。
自分にしかできない作りたてのスイーツを提供する「ライブ感」を信条としてカウンターデザートのスタイルを確立してきた鎧塚シェフ。
恵比寿の本店から始め、東京ミッドタウンで前進させてきたデザートライブは旗艦店でさらに進化し、レストランのような楽しみ方をしてほしいという。
メニューは、アミューズの「サラダ・オ・フリュイ」と7種類のグランド・メニューから選べる2品の「デザート・メニュー」(2000円)と「イチゴのリゾット」など、時期により異なるアヴァン・デセールが入った3品の「グランド・メニュー」(3000円)の2タイプ。
7種類のデザートは、「イチゴのミルフィーユ」「りんご(紅玉)のタルトタタン」「抹茶と栗を使った和風モンブラン 浮島」など、旬のフルーツを使い、季節により変わる。
1品目の「サラダ・オ・フリュイ」は、季節の果物で構成されたアミューズ。ブルガリアのダマスク・ローズウォーターをしみこませたイチゴの下にはバルサミコのクリーム。ヨーグルト、イチゴ、アプリコットの3種類のソースを添えて、ピスタチオのクリームに食感にインパクトを持たせるナッツやピスタチオを散らした。
2品目のアヴァン・デセール「イチゴのリゾット」は、タマネギと米をいため、ブイヨンを入れ、炊き上がったら牛乳と生クリームを加えて再び炊き上げ、塩、パルメザンチーズとバターで仕上げて、牛乳のエスプーマをのせる。
テレビ番組の「アイアンシェフ(料理の鉄人)」に出演したときに考案したメニューのひとつで、その際、大評判となった一皿が今回、初お目見えとなった。
3品目の「アシエット・エクアドル」は、相性のよいショコラとバナナを使った一品。エクアドル・ヨロイヅカ・カカオファームでとれたカカオ豆からつくられたショコラをムースとアイスに仕立て、エクアドルのバナナを添えた。
バナナはキャラメリゼしてラムを振り、チョコレートのアイスの下にシュー生地とムースを重ね、ミルフィーユのような層になっている。
バナナとチョコレートの相乗効果でまったりとした甘みがひろがるので、まわりには食感よいナッツを配し、フランボワーズソースで酸味を加えた。
モエ&シャンドンのシャンパンや赤白それぞれ3種類のワイン、ベルギーのビール、アフリーゲンなどのアルコール類も用意されている。
「通ってくれるお客様も多いので、頻繁に変えるようにしている」というメニュー。
「何が出てくるかわからない」というサプライズを期待してリピートしてしまいそうだ。
text:Miki Yamashita Photos; Akemi Yoshihara
ToshiYoroizuka TOKYO
東京都中央区京橋2-2-1
京橋エドグラン1F
03-6262-6510
東京メトロ銀座線「京橋」駅に直結 / 東京メトロ有楽町線「銀座一丁目」駅 徒歩5分 都営浅草線「宝町」駅 徒歩3分 / JR「東京」駅 徒歩5分
パティスリー 11:00~20:00 1階カフェ、2階サロン 11:00~21:00 (L.O. 20:00)火曜はサロン休
http://www.grand-patissier.info/ToshiYoroizuka/
text Miki Yamashita
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