旬のスイーツリレー⑩「リョウラ」エルメの薫陶を受けた組み合わせの妙

カテゴリー/ GOURMET |投稿者/ Gouret&Traveller
2018年02月04日

連載「旬のスイーツリレー」10回目は、大阪一の人気店と評される「アシッドラシーヌ」の橋本太シェフ推薦、ピエール・エルメの薫陶を受けたパティスリー、「リョウラ(Ryora)」の菅又亮輔シェフです。

リョウラ(Ryoura)

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用賀駅から徒歩約5分、春には桜が咲き誇る細道に入った静かな住宅地の商店街に店を構えるリョウラ。店名は、フランス語では、動詞の未来形が「ra」と変化することから、これを自分の名前にあてはめ、「Ryoura」とし、自分の前進する姿を表したという。さらに「aura(オーラ)」の意図も重ね、「自身のオーラをまとった個性的なお菓子を生み出し続けたい」という思いを込めた。

 

 

 

 

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1976年生まれの菅又シェフは、実家が佐渡島で和菓子屋を営んでおり、洋菓子部門を父親がやっていた。家を継ぐという選択肢もあり、子供の頃から店を持つのが当然という気持ちで、将来はお菓子を作っていくだろうという思いが漠然とあった。フランス修業を経て、2007年「ドゥーパティスリーカフェ」でオープンからシェフパティシエに。人気店として名を馳せる。2010年春には2号店「ドゥーパティスリーアトウキョウ」を東京駅構内にオープンするが、現在はクローズし、2015年末に「リョウラ」をスタートした。

 

 

 

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エルメ登場以降のパティスリー界の進化を見てきた世代であり、伝統的なフランス菓子をベースに自分の個性で変化球を投げることもありだと考える。菅又シェフのケーキには多くの要素が取り入れられ、意外性をもって組み合わされている。一口食べ進むほどに、予想外の食感や味に出会う。
スタッフのスキルも店の認知度も上がってきたオープン3年目。土台ができてから本腰を入れようと思っていたチョコレートにも力を入れ始めた。将来的には、焼きっぱなしのタルトも置きたいと夢は広がる。「ドゥーパティスリーカフェ」時代以来の多くのファンも次の展開への期待は高い。まだまだRyoraの未来形は続く。

 

 

 

スワイユ 500円+税

IMG_8555まわりがピスタチオのムースリース、中にブラックベリーとグリオットチェリーを混ぜたジュレ、グリオットの果肉、チョコのクリームを入れ、アーモンドパウダーを多めに混ぜ込んだメレンゲを敷いて香ばしさと多様な食感が楽しめる。ピスタチオのお菓子が作りたいと思い考案。ムースリーヌがなめらかでこのうえなく口どけがよい。グリオットの酸味とアーモンドのメレンゲ抑えめの甘さのバランスが絶妙。

 

 

 

 

カリヨン 482円+税

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紅茶のムースが作りたいと思い、合わせる生クリーム比率を減らして紅茶のジュレを入れ紅茶そのものの味を実現。オレンジのジュレと甘みの層にバニラのクリーム、ナッツとフルーツで食感を加え、味に強弱をつける。仕上げはシャンティーにヨーグルトを混ぜて爽やかに。

 

 

 

 

レブリー 482円+税

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ベリー系のお菓子を考えたとき、いちご、フランボワーズ、グロゼイユの甘酸っぱい赤いフルーツ、フルュイルージュづくしを生み出した。下からいちごムース、フランボワーズクリーム、ジュレの三層。油分と水分の調節をして口の中でそれぞれの味がずれて訪れるため味わいが長く続く。

 

 

 

 

 

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リョウラ(Ryora)
東京都世田谷区用賀4-29-5 グリーンヒルズ用賀ST 1F
東急田園都市線「用賀駅」より徒歩約3分
03-6447-9406
11:00~19:00(日曜日・祝日は変動あり)
日曜日営業
不定休

//www.ungrain.tokyo

旬のスイーツリレー⑯タント・マリー
旬のスイーツリレー⑮ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ
旬のスイーツリレー⑭オクシタニエル
旬のスイーツリレー⑬エクラデジュール
旬のスイーツリレー⑫アンヴデット
旬のスイーツリレー⑪アングラン
旬のスイーツリレー⑩リョウラ
旬のスイーツリレー⑨アシッドラシーヌ
旬のスイーツリレー⑧タンドレス
旬のスイーツリレー⑦デセールル コントワール
旬のスイーツリレー⑥パティスリーS
旬のスイーツリレー⑤リベルターブル
旬のスイーツリレー④グリーン ビーントゥ バー
旬のスイーツリレー③ エスキス サンク 
旬のスイーツリレー② ピエール・エルメ パリ 青山
旬のスイーツリレー① トシ・ヨロイヅカ 東京

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